「アナログなスペースインベーダーを作りました!」
X(Twitter)にてこう報告したのは、立体クラフターとして活動する「BBコリー」さん。
スペースインベーダーと言えば、かつて社会現象にもなったビデオゲーム。いわゆるシューティングジャンルの先駆け的作品として知られていますが、これを「アナログ」にするとは一体……?
添付された動画を見ると、その答えが分かります。黒い箱にセットされたレシートに、インベーダーが次々と印字されていき、それをBBコリーさんが手作業でシールを貼り付けて「迎撃」していく様子が映っています。たしかにこれはアナログだ……!
本作は過去に製作した「計り売りをする自販機」に用いたレシート印刷技術を、何か別の形で使えないかな?と思案した結果、閃いたといいます。形になってしまえばたしかにインベーダーゲームそのものなのですが、これを思い付く発想力こそ、BBコリーさん作品の最大の魅力です。
黒いボディには100円ショップで購入したものや、3Dプリンターで自作したパーツが使われており、そこにプログラムを組み込んでいます。
ゲームは時間制で、30秒以内により多くインベーダーにシールを貼るというルール。ゲーム終了後にレシートを確認し、倒したインベーダーの数を目視で数えるという、スコアを集計方法までも、まさかのアナログ仕様です。
中でも特にこだわったのは「インベーダーの出現速度」とのこと。「速すぎるとシールが貼れず、遅すぎると難易度が下がってしまう為、何度も試して適切な速度を探しました」と語るように、程よいスピードがゲームバランスを保っています。たしかにこのスリリングさは、本家にも負けていません。
2か月にも及ぶ製作期間を経て完成した本作について、「レシートでインベーダーゲームをするという作品はこれまでに無く、オリジナリティが出せたと思います」とBBコリーさんも満足の行く出来栄えとなった模様。
一方「インベーダーの集計が現状手動なので、自動判別機能をつける等の改善点はありそうです」といった声も。今後さらにゲーム性を高めた改良がおこなわれていく可能性はありますが、「アナログ」な仕様もぜひ継続して欲しいですね。
<記事化協力>
BBコリーさん(@BitBlt_Korry)
(山口弘剛)