昔の家庭用ゲームソフトといえば、大きくて無骨なカートリッジが特徴でした。中でもファミコンのソフトは色もカラフルで、眺めているだけでもワクワクしたものですが、これを彷彿とさせるキーホルダーが、X(Twitter)で注目を集めています。
投稿された写真には5色のキーホルダーが写っており、ラベルも相まってファミコンソフトに本当にそっくり。しかもこのキーホルダー、ただかわいいだけではありません。なんとスマホをかざせば、実際にゲームが遊べてしまうんです。
作品を手掛けたのは、イラストレーター、アニメーターの「さとうまりえ」さん。今作以外にも自身のイラストを用いたオリジナルグッズを多数制作するなど、多彩な才能を活かし幅広く活動を行っています。
新しいグッズを作る上で、3Dプリンターを使って何か面白いものが作れないかな……と思案していたところ、閃いたのがこの実際に遊べるレトロゲーム風キーホルダーのアイデア。さとうさんはこれを「未来系カセット」と名付けました。
仕組みとしては、3Dプリンターで出力したミニカートリッジに、「NFCタグ」と呼ばれる非接触型のICチップが埋め込まれており、これにゲームが遊べるURLの情報を書きこみ、スマホで読み込むと実際にプレイできる、というもの。
ゲームの内容ももちろんさとうさんのオリジナル。当然ながら実際に購入しないとプレイすることはできませんが、「しょうもなくてとても気に入っています。技術が無い中でも面白くなるよう工夫を凝らしました」と、遊びゴコロあふれる内容に仕上がっているようです。
また、「見た瞬間にキュンとするよう、厚さ・サイズ・色合いにこだわりました」と語る、外観もやはり大きなポイント。たしかにこの見た目にはレトロゲームファンなら一目見た瞬間心をつかまれてしまうのではないでしょうか。
普段の制作から「計算されたダサさが大好き」と話すように、実際にファミコンのソフトにもありそうな、ラベルのデザインにその好みが現れています。このあふれ出る「昭和感」……たまりません。
本作「未来系カセット」は、さとうさんが参加するイベントや、通販サイト「BASE」にてひとつ1000円(税込)にて販売されています。また、自分でラベルやゲームを作りたい方に対し、カートリッジのみの商品も、10個5500円(税込)にて、予約受付中。
NFCタグにはURL情報が登録できるので、ゲーム以外にも用途はたくさん。自分だけのさまざまな楽しみ方ができそうです。
https://x.com/MarieSato0904/status/1702997315727069463
<記事化協力>
さとうまりえさん(@MarieSato0904)
(山口弘剛)