履歴書や手紙を書く時、鉛筆で下書きをしてから、上からボールペンで清書し、最後に消しゴムで下書きを消すという手順を取っている方は多いと思いますが、実はボールペンの種類によって、インクの乗り方が異なるようです。
鹿児島市西田に店舗を構える「はやま文具」の公式ツイッターアカウントは、9種類のボールペンを使用してこれを検証。清書に向いているのは一体どのボールペンなのでしょうか。
■ 今回の結果は水性ボールペンに軍配
検証に用いられたのは「ジェットストリーム」「アクロボール」「ブレン」「ユニボールワン」「サラサ」「サラサR」「サラサドライ」「エナージェル」「ジュース」の9本。はやま文具での売れ筋や定番商品を中心にピックアップしたもので、ボール径は全て0.5mmのものを使用しています。
投稿に添えられた写真には「通常の筆跡」と「鉛筆で下書きをしてから書いたもの」という2つの筆跡があります。見るとどうやら「ジェットストリーム」や「ユニボールワン」「ジュース」といった、油性インクや水性顔料を用いたペンにおいて、わずかながら”かすれ”が発生しているようです。
一方、「サラサR」「サラサドライ」といった水性染料のボールペンでは違いがほとんど出ず。今回の検証「鉛筆の上から清書をする」というパターンに限って言えば、水性インクのボールペンに軍配が上がったと言えそうですね。
■ ボールペンでさまざまな検証を行っているはやま文具
それにしても、ペンの種類でこんなにも違いが出るとは。検証の目の付け所が実にユニークです。
はやま文具のツイッターアカウントでは、今回の検証以外にも、「ボールペンのインクの乾きの速さを比較」「マーカーを上から引いたらどのようになるか」など、ボールペンを用いた様々な実験を行い、その結果をツイートしています。
今回の検証も、そんな投稿に寄せられたコメントをきっかけに行ってみたものなのだそうですが、実際に比較してみるとその違いに担当者さんもびっくり。「改めて、ボールペンというのは似ているようでそれぞれ全く違うものなんだと気づかされ、ボールペンの奥深さを再確認しました」と、新たな気付きを得たようです。
ボールペンを購入する際、持ちやすさや書き心地、ボール径を重視するのはもちろんですが、はやま文具さんのツイートを参考に、用途に合わせたインク選びにもこだわれば、より最適な選択が出来そうですね。
<記事化協力>
はやま文具 鹿児島市西田の文具屋さん(@hayama_bungu)
(山口弘剛)