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バレンタインに一石 愛の告白にピッタリな「イカした」商品を干物店代表が提案


葉山 佐々木良太郎商店さん(@ryotaro_hayama)

 「チョコレートなんて時代遅れもいいところ」。毎年バレンタインデーが近づくにつれ、世の中は美味しそうなチョコレートやスイーツの話題一色に。

 そんな現状に「一石投じよう」と考えた干物店が素敵な商品をツイート。すると、チョコレートやスイーツより、「こっちの方が好き」などの声が寄せられ、注目されています。

 ツイートをしたのは、三浦半島の葉山で干物を作り続けている「佐々木良太郎商店」の代表・佐々木さん。

 投稿された写真には網の上で干されているイカがズラッと並べられており、イカの長い2本の足(触腕)でハートが作られています。

 よく見ると他の短い足は三つ編みになっており、まさしくユニークで可愛い「イカした」商品。

■ お客さんからのギフト注文がきっかけ

 佐々木さんに話をうかがうと、これは「情熱ノ釣イカ一夜干シ」(大/税込1380円)という商品をギフト用に仕上げたもの。

 もともとイカの一夜干しの足には躍動感ある様々なポーズを施していたそうで、その中の1つがハートだったといいます。

「情熱ノ釣イカ一夜干シ」(大/税込1380円)

 ハートを数多く生産するようになったのは昨年のバレンタインの時期からで、お客さんから届いたギフトの注文がきっかけ。「ハートを模した触腕以外の足を三つ編みにし始めたのも、この頃だったと思う」とのこと。

 ただし、こちらの商品は常時販売されているものではありません。

 理由としては、佐々木良太郎商店では主に鮮魚を材料にしており、明日どんな魚が獲れるかわからず生産予定が組めないこと。さらに仕上がりの美しさや、「圧倒的な味の違いを重視した独自の製造方法」で作られており、非常に手間がかかるのだとか。

 その他にも、包装の一部と会計は佐々木さんの妻が行っているものの、材料となる鮮魚の「仕入れ」「下処理」「加工」「乾燥」「包装梱包」「出荷」など、すべて佐々木さん1人で行っているそうです。

 品質や味だけでなく魚種の豊富さも求められるので、「毎日イカばかりやってるわけにもイカない」と冗談まじりに語ります。

■ 干物のプロが教える「イカの一夜干しの美味しい焼き方」

 ちなみに、せっかくの機会なので干物のプロに「イカの一夜干しの美味しい焼き方」についても聞いてみました。

 まず丸ごと焼くよりも、先に調理ハサミなどでザクザクと食べやすい大きさに切り、アルミホイルに並べて焼いたほうが火傷の心配もなく手軽なのでオススメなのだとか。

 「火加減は中火で手早く火を通し、イカの切身が反ったり丸まったりしたらOK」で、固くならない程度にとどめるのがコツだといいます。

 「お客様とって一番贅沢な食べ方で楽しんでくれるのが嬉しい」と佐々木さん。たっぷり七味マヨネーズをつけても、フライパンでバター焼きにしても「全然OK」と語り、「僕の干物の旨味は、調味料なんかに負けないので」と自社の品質に自信をのぞかせていました。

 触腕をハート型にした「情熱ノ釣イカ一夜干シ」の製造工程は、お店の公式YouTubeチャンネルでも紹介されているので、興味を持った人はのぞいてみるのも良いかもしれません。

<記事化協力>
葉山 佐々木良太郎商店(@ryotaro_hayama

(佐藤圭亮)

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