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ファミコン版ドラクエのドット絵こう見えてた 当時ならではのあるあるに共感


ファミコン版ドラクエのドット絵こう見えてた 当時ならではのあるあるに共感

 ファミコン版「ドラゴンクエスト」プレイ時における、あるあるを描いたイラストが、ツイッターで注目を集めています。

 その内容は粗いドットで表現されたモンスターの顔のパーツを誤って解釈していたというもの。「オーク」は耳の部分を目だと思っていた、「ゆうれい」はフードの柄を目だと思っていたという勘違いは、当時ゲームをプレイしていた方ならきっとわかるはず。

 イラストを描いたのは、8bitミュージック・ユニット「YMCK」の中村智之さん。バンド内では主にドット絵やミュージックビデオ、作曲を担当している他、YMCK公式YouTubeチャンネルにて「ナカムラセンター」というTVゲームに特化した番組を制作しています。

 当初、中村さん自身の幼少時の体験を元に、「オーク」と「ゆうれい」のみを描き起こして投稿しましたが、寄せられた声の中に「アークデーモン」の鼻部分が口に見えたという声が多かったため、描き足したうえで再投稿を行いました。これも確かに……見える見える。

アークデーモンを描き足して再投稿

 返信欄には他にも、「グレムリン」の目の部分が鼻と口に見えていた、3のラスボス「ゾーマ」は一つ目のモンスターだと思っていた、などさまざまな解釈違いをしていた方からのコメントが。かくいう筆者も「ガーゴイル」のくちばしが胴体の一部に見えていたんです。やはり、こうした経験をしたことがある方は多くいると言えそう。

 というのも、当時は今よりもはるかに制約の多かったゲーム開発環境。特にソフトのデータ容量は非常に小さく、グラフィックにおいてもいかに最低限の色数、ドット数で表現するか、という課題が常について回ったと聞きます。

 加えて、ドラクエのキャラクターデザインと言えば、ご存じ「鳥山明」氏。独創的かつ魅力あふれるキャラクターを、少ないドットで表現しようというのですから、この作業が相当な難度であることは、想像に難くありません。

 その後、スーパーファミコン、プレイステーションとハードが進化するたびに、グラフィック表現も格段に進化しましたが、中村さんが解釈違いを起こしていた、と気付いたのは、実は大人になってからだったのだとか。ドラクエのモンスターは、タイトルが変わっても再登場するパターンが多いですが、小さなころに刷り込まれた固定概念はなかなか払拭できなかったようです。

 投稿への反響に対し「人の想像力の豊かさを思い知りましたね」と、”同志”の多さに驚いた様子の中村さん。「こういった事例は制作者が意図したことではないにせよ、ルビンの壺のような不思議な楽しさがありますし、グラフィックにまだ想像の余地が残されていた当時のドットならではの面白さですよね」と、ゲーム黎明期の古き良き時代に思いを馳せていました。

 ドット絵もヌルヌルと動かすことが出来る現代の技術では、こうした解釈違いは間違いなく起きないでしょうが……グラフィックが美しすぎるということは、それはそれで少し寂しさことなのかもしれませんね。

<記事化協力>
YMCK_Nakamuraさん(Twitter:@YMCK_Nakamura / YouTube:YMCK

(山口弘剛)

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