小中高生の悩みのタネ、冬休みの宿題。毎日コツコツ頑張る派でしたか?それとも正月三が日を過ぎてから、焦って取り掛かる派でしたか?
Twitterでも、「冬休みの宿題やってない」、「全然終わらない」と嘆くツイートを散見しますが、その中に、昭和14年当時の冬休みの宿題「冬休の友」を発見しました。
「冬休の友」が戦前からあったことにも驚きですが、スペースの割に、随分短めに綴られた日記。まさに「やっつけ仕事」な適当すぎる文章に、時代は違えど親近感が湧いてしまうのは私だけではないはずです。
1月5日は「つかまえをにをしてあそんだ」、1月6日は「かくれをにをしてあそんだ」。1月7日は1月5日と全く同じ「つかまえをにをしてあそんだ」。冬休みの最終日にまとめて書いたのでは?と憶測してしまうのは、自分にも同じ経験があるからでしょうか。
先生からも「も少していねいに 日記は毎日の事を多く綴方のつもりで書きませう」と、注意を受けています。「綴方」とは、当時初等教育において使われた、文章を綴ることを学んだ国語科の領域のひとつです。
投稿者によると、別ページには日記の例文が掲載されており、1日に150文字程度が推奨されていた模様。対してこの冊子の持ち主の日記は1日15字未満。先生に怒られるのは当然かもしれません。
ちなみに他の日も「すごろくをしてあそんだ」、「はらいたでねていた」など、日記のほとんどが短文で綴られていたそうです。
また、この「冬休の友」には、「読方」、「算術」、「国史」、「理科」、「地理」など、宿題のページもあり、残念ながら正答率は低めとのこと。冊子の表紙に最低評価であろう「可」のスタンプが押されているのは、日記だけが原因ではなさそうです。
投稿者のpekopekopiguさんは、戦前~戦中の日用品などを中心に、幅広くコレクションをしている漫画家。「冬休の友」は、昔骨董市で購入したもので、日記の他に戦時美談の読み物や、爆撃機や戦闘機の役目を問う問題が掲載されるなど、時代を感じさせる1冊になっているそうです。
<記事化協力>
pekopekopiguさん(@pekopigu2)
(一柳ひとみ)