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【初心者向け】トゥシューズのリボン・ゴムの基本的な縫い付け方を紹介


【初心者向け】トゥシューズのリボン・ゴムの基本的な縫い付け方を紹介

 トゥシューズを履くために、最初にする作業がリボンやゴムの縫い付けです。

 しかし、トゥシューズはバレエ専門の特殊な靴。初心者にとっては「どこに何を縫い付けるの?」と悩みの種になるでしょう。

 本稿では、トゥシューズ初心者に向けてベーシックな縫い付け方を紹介します。慣れてくると、縫い付け方や縫い付け位置にこだわりがでてきますが、まずはベーシックな方法を一度試してみてください。なお、先生によっても方法が違うことがあります。本稿の内容と先生の指示が異なる場合は、先生の指示を優先させてくださいね

※トゥシューズの表記について:「toeshoes」をカタカナ表記する場合「トーシューズ」が正しいとされていますが、本稿では日本にあるバレエ用品店やバレエの専門書籍等が主に使用している「トウシューズ」「トゥシューズ」の2つのうち、「トゥシューズ」を優先して使用しています。

■ 必要なもの

必要なもの

 まずはトゥシューズの縫い付けに必要なものを確認しましょう。

▼必要なもの
・トゥシューズ
・リボン
・ゴム
・裁縫道具(糸、縫い針、まち針、糸切りバサミ)
・ハサミ(リボン、ゴムを切る用)
・ライターまたは透明マニキュア(リボンのほつれ防止)
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 リボン、ゴム、糸について下記で補足説明します。

・リボン
 トゥシューズ用のリボンはバレエ用品店で販売しており、1足分の長さにカットしてあるタイプと、自分でカットして使う「巻き」タイプのものがあります。多少割高ですが、初心者のうちは「1足分」を購入しましょう。(巻きタイプのものは、10足分以上の長さがあります)

 なお、サテンのリボン、伸縮性のあるストレッチリボン、アキレス腱に当たる部分がゴムになっているリボンなどさまざまな種類がありますが、最もベーシックなのはサテンのリボンです。まずはサテンのリボンを使ってみましょう。

・ゴム
 ゴムもバレエ用品店で販売しています。リボン同様、1足分を購入するのがおすすめです。

 素材については、バレエシューズのゴムと同じタイプのものやシャーリングゴム(メッシュ素材のゴム)の2タイプがメジャーです。個人的には、シャーリングゴムのほうが目立ちにくいので気に入っていますが、先生の指示や好みに応じて使い分けてみてください。

・糸
 糸は、手縫い糸を使います。なるべくトゥシューズの色に近い色をセレクトしましょう。

 ちなみに筆者が使用しているトゥシューズの色は比較的白っぽいので、白の手縫い糸を使っています。

■ 下準備:リボンのほつれを防ぐ

 リボンは切りっぱなしにしておくと、端がほつれてきます。ほつれ防止に役立つのがライターです。リボンの端をライターで軽くあぶるようにすると、端が溶けて固まり、ほつれにくくなります。

ライターによるほつれ防止

 実践する際は、やけどしないよう十分注意してください。また、この方法は天然繊維(綿・麻など)には使えません。通常トゥシューズ用のリボンは、ナイロンやポリエステルなどの化学繊維でできているため問題ないと思いますが、念のため素材に注意してください。

 ライターがない場合は、透明のマニキュアでもOK。端に塗り乾かしましょう。

■ ステップ1:リボンを縫い付ける

 いよいよ、リボンを縫い付けていきます。

 トゥシューズのかかとを内側に向かって折り込み、折り目が付く位置にリボンを縫い付けます。(トゥシューズの内側に縫い付けます)位置が決まったらまち針でリボンを仮止めしておきましょう。

リボンを付ける位置

 糸を2本取りし、四角を描くように縫い付けていきます。踊っているときに取れないよう、しっかり縫い付けましょう

リボンの縫い方

 なみ縫いでも大丈夫ですが、より丈夫にしたい人は、半返し縫いや返し縫いで縫うのがおすすめです。

 シューズと近い色の糸を使えば縫い目が目立つことはありませんが、気になる方は、まつり縫いをしたり、元々トゥシューズにある縫い目に沿うように縫ったりするとよいでしょう。筆者は、四角形のうち上部分は返し縫いで、残りの3辺(右・左・下)はなみ縫いをするのですが、なみ縫いの際はなるべく表面(外から見えるほう)に出る糸が短くなるように気をつけています

なるべく縫い目が目立たないようにする

 なお、玉結びや玉止めは、内側に来ると擦れて痛くなる場合があるので、外側に持ってくる人もいます。

 引き紐(履き口を絞る紐)がある場合は、一緒に縫い込んでしまわないように注意が必要です。

■ ステップ2:ゴムを縫い付ける

 続いては、ゴムを縫い付けます。ちなみに、ゴムを縫い付けるのは、かかとが抜けないようにするためです。

 かかと部分に1本のゴムを輪っか状に縫い付けるやり方と、バレエシューズのようにゴムをクロスさせて縫い付けるやり方の2通りがメジャーだと思います。より簡単なのは前者ですので、本稿では前者のやり方を説明します。

 まずはゴムを適当な長さに切りましょう。かかとから2cmほど上にゴムを当て、ゴムを伸ばした状態で足首を通りぐるりと1周させます。長さが分かったら、2cmほど余裕を持たせてゴムをカットします。

 次は縫い付ける作業です。リボンと異なり、ゴムはトゥシューズの内側・外側どちらに縫い付けてもOKです。筆者の場合は、内側にゴムを縫い付けると擦れて痛いので外側に縫い付け、玉結び・玉止めも外側に来るようにしています。

 トゥシューズのかかと部分には縦の縫い目があるので、縫い目の外側にゴムを合わせ、まずは片方だけ位置を決めます。リボン同様まち針を打ち、2本取りした糸で片方だけ縫い付けましょう。

ゴムを付ける位置

 片方が縫い付け終わったら、一度トゥシューズを履いてみてください。ゴムを伸ばした状態でかかとのほうへ回し、もう片方の最終的な位置を確認します。分かりやすいように鉛筆などで印をつけましょう。

 最終的な位置が決まったら縫い付けます。最後に余分なゴムをカットして終了です。

完成

■ 先生や先輩のやり方も参考にしてみて

 ベーシックなトゥシューズの縫い方を紹介しました。

 顔の形が一人一人違うように、足の形も千差万別です。今回紹介した内容をベースに、縫う位置や角度などこだわりを追求してみてください

 バレエ上級者になるほど、それぞれのこだわりを持っていることが多いです。先生や先輩のやり方もぜひ聞いてみてくださいね。

(上村舞)

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