「一定世代以上じゃないと絶対知らない上に家にあっていいのか分からないものが発掘されて爆笑してる」というつぶやきに添えられた1枚の写真。
そこには、長方形の透明ケースが写っており、両サイドには黄色のラベル上に「貸出OK!」の文字が書かれています。こ……これはまさか!
そう、これはかつて街中のいたるところにあったレンタルビデオ店で、VHSをレンタルした際ビデオテープを保護する目的で付いてくるケース。通常であれば、ビデオと一緒に返却するものですが、ケースだけ返し忘れてしまったのでしょうか……。
昭和生まれの方であれば、誰もがおそらく一度は見たことがあるであろう珍アイテムを発見したのはツイッターユーザー・なゆほさん。当時、実家に帰省中で、ホームビデオを整理している際にテレビ台の奥にあるレンタルビデオケースを見つけたのだそう。
まさかの事態になゆほさんもびっくり。「なぜこんなものが?」と考えたそうですが、なにせ長いこと実家に眠っていたわけですから、なゆほさんのものなのか、それとも家族のものなのか、詳しい経緯は不明とのこと。
過去にレンタルビデオ店での勤務経験がある筆者としては、考えられるパターンは2つ。「昔、VHSをレンタルした際にうっかりケースだけ返却するのを忘れてしまった」か、もしくは「レンタル落ち状態のVHSを購入した際に付いてきた」かのどちらかであることは間違いないでしょう。
店側としては返却時にケースがなかった場合、「次回で良いので持ってきてください」といった声掛けはするものの、管理ラベル自体はVHS側に付いているので、当時はそのまま受け付けていました。ですので、当然これにより延長料金や弁償金を請求する、といったことはありませんでした。(DVDやブルーレイといったディスク媒体はこの限りではありません。また、現在は変わっているかもしれませんのでご注意を)
なゆほさん自身はおそらくレンタル落ちを購入したものと推測していますが、仮に返却忘れだったとしても、最寄りのレンタルビデオ店はだいぶ前に閉店しているそうなので、この件はもはや「時効」。どうすることも出来ないと言えるでしょう。
ケース発見時はただただ驚くとともに、ビデオをレンタルしていた「あの頃」を思い出し、懐かしさを感じたというなゆほさん。「これを見つけなければ一生思い出すことも無かっただろうなというアイテムだと思いましたね」と感慨深げに語っていました。
レンタルVHSは1980~1990年代に最盛期を迎えたものの、以降DVDの普及やVODサービスの台頭により、その姿をめっきり見かけなくなっていったため、今となってはある意味貴重なアイテムかもしれません。
投稿の返信欄には「うわー!小4以来久々見た!」「懐かし!子どもの頃よく借りる時に付いてたやつ!」「親の顔より見たケース」と、当時を懐かしむ声が次々と寄せられており、6万件の「いいね」が付くなど大きな反響を呼んでいます。
<記事化協力>
なゆほさん(@Nayuho6866)
(山口弘剛)