手の甲を覆って、防寒性や安全性を高めつつ、なおかつ手先が使えるので、とても便利なハーフミトン。ツイッターにて、ユニークなデザインのハーフミトンが注目を集めています。
その名も「もろこしハーフミトン」。緑の皮を半分剥いて出てきた黄色いとうもろこしは、まさに今が食べごろといった色づき具合。粒までしっかり再現されており、大変かわいらしい仕上がりです。
作者はツイッターユーザー「handmade_rika」さん。幼少時から編み物に親しんでおり、本格的に活動するようになったのは2年前。新型コロナウイルスの流行によりマスクが不足したことがきっかけでした。
困っている人たちのために何かできることはないか?と考え、自作のマスクを制作し、販売したところ、rikaさんの元に届いたのは購入者からのたくさんの感謝の声。以降、「人に喜んでもらえるようなものづくりをしていきたい」と考えるようになり、制作品の販売はもちろん、編み図を自身のブログに掲載する等の活動を行っています。
普段はアラン模様やかわいらしい図柄が入った手編み作品を多く手掛けるrikaさんが、とうもろこしをモチーフにしたのはずばり「直感」。
ネットショッピングで様々な色の糸を注文し、自宅に到着した後、実際の色味を確認していたところ、くすんだ黄緑色と落ち着いた黄色の毛糸玉を見てふととうもろこしが頭の中によぎったのだそう。
最近は特にミトンを編むことにハマっていたことや、粒を再現する編み方も得意としていたため、そのままデザインを考えて制作に取り掛かりました。
rikaさんが特にこだわったと語るのは「粒が大きくて立体的である点」「親指のところが少しめくれる仕様にした点」「親指を葉っぱで覆った点」の3つ。
とうもろこしの粒の立体感を出すために、玉編みでなく、長編み6目のパプコーン編みを採用し、親指部分は葉っぱが剥ける感じにするべくメリヤス編みに。さらに、葉っぱが一番長くなる部分から、親指が出ると面白いかなと考えたことからデザインに採用しています。
こうした様々な工夫の元、完成した作品はまさにスイートな出来栄え。とうもろこし感が非常に高く再現されていますが、「点数で言えば60点~70点ぐらい」とrikaさん自身は少々辛めの評価。
続けて、「緑色の色を濃くしたり、黄色をもっと明るくしたり、黄色い粒と白い粒を段ごとに編み分けてみたり、まだできることはあるかな、という印象です」と、作品の改善点をすでに思い付いている様子。今後さらに進化したもろこしハーフミトンが見られるかもしれませんね。
今作は、WEBショップでの販売に向けて、糸を再調達するなど現在準備中としていますが、編み図と作り方はrikaさんのブログにて公開中となっています。根気強く作業する必要はありますが、自分で作ってみるのも良いかもしれませんね!
<記事化協力>
handmade_rikaさん(Twitter:@handmade_rika / ブログ:https://handmade-rika.hatenablog.com/)
(山口弘剛)