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【回転寿司も値上げ…】ウクライナ侵攻から見る身近な「地政学リスク」とは?


ロシアによるウクライナ侵攻から約1カ月が経過するなか、欧米を中心とする国際社会のロシアへの経済的締め付けが強化されている。しかもそれは短期的に終わるものではなく、中長期的問題となる可能性が濃厚で、世界経済への影響も長く続くことになろう。そして、以前であれば対岸の火事のように思われてきた地政学リスクも、今回の件もあり極めて身近なリスクと感じた人々も決して少なくないだろう。この記事では、そんな地政学リスクについて簡単に解説したい。

打撃を受けている「人気回転寿司チェーン」

たとえば、今日、我々にとって身近な回転寿司チェーンはもろに影響を受けている。スシローやはま寿司、くら寿司や銚子丸など有名な回転寿司チェーンで使用される魚介類の多くは寒い海で漁獲されるもの。ウニやカニ、サケやホッケなど挙げればキリがないが、それらのロシア産が占める割合は極めて大きい。

しかし、ロシア産の輸入停止や制限など経済制裁が強化されるにつれ、ロシア産魚介類の安定的確保が難しくなり、値上げや第3国からの代替品確保を余儀なくされている。最近、筆者はスシローとはま寿司に行った際店長にこの件で少し尋ねてみたが、「ロシア産は使用するすしネタでも大きな割合を占めているので、事態悪化の長期化によって経営が大きく左右される」、「一部商品の値上げによってお客さんが減少することを特に懸念している」など、事態は思った以上に深刻なようだ。

フライトへの影響は多方面に広がり…

また、影響はロシア産魚介類だけではない。ロシアによるウクライナ侵攻によって、欧米とロシアの民間航空機はそれぞれの上空を飛べないようになっており、日本と欧州を結ぶフライトもロシア上空を避け、北極海や中央アジア上空など迂回ルートを余儀なくされている。それによって普段より飛行時間がプラス2時間~4時間程度増え、油の輸送コストも上昇。日本でも人気のノルウェー産サーモンは、高まる輸送コストによって価格が1匹1kgあたり2,000円ほど上がっているという。日本と欧州との間には多くの物品輸送があるため、ロシア上空を長期的に飛べないということになれば、日本欧州経済にも影響が拡大することになる。

我々はこの地政学リスクをどう考えるべきだろうか。国際政治上、世界のパワーバランスは変化しており、今後さらに多くの国家間対立が生じる可能性が濃厚だ。身近な経済の安定のためにも、我々はこの問題をいっそう真剣に捉えていくべきだろう。

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