1.静かで落ち着ける場所

猫は警戒心が強く、騒がしい場所や人通りが多いところでは安心して排泄できません。排泄中は無防備になるので、トイレはできるだけ静かで落ち着ける場所に置くことが理想です。
たとえばリビングの隅や使っていない部屋、廊下の奥などが候補に挙げられますね。エアコンの風が直接当たる場所やテレビの近く、大きな音の出る家電のそばは避けるようにしましょう。
安心して使える場所であることが、トイレ設置場所として必須条件なのです。
2.人目につきにくいけれど、アクセスしやすい場所

人間と同様、猫にもプライバシーが必要です。見られながら排泄するのを嫌う猫は多く、人通りの少ない場所が好まれます。
しかし同時に、トイレが遠すぎたり障害物の多い場所にあったりすると、老猫や体の弱った猫には負担となります。
そこでポイントとなるのが「プライバシーを守りつつ、移動しやすい位置」です。
たとえば家具の後ろに目隠しを兼ねて設置する、ボックスで広めに囲って目隠しするなどの工夫が効果的になります。
トイレが狭すぎたり匂いがこもったりするのを嫌がる猫も多く、排泄に関する病気や問題行動のきっかけになることがあるため、トイレカバーは一般的に推奨されません。しかし、多頭飼育などでプライバシーの確保が難しい場合などは有用なこともあるので、猫自身の性格や関係性を見ながら導入を検討しましょう。
3.食事スペースや寝床から離れた場所

猫は本来、食事や睡眠をする場所と排泄する場所を明確に分ける習性があります。そのためトイレはごはん皿や給水器、ベッドのあるエリアから離して設置するのが鉄則です。
とくに食事場所の近くにトイレを置いてしまうと、食欲が落ちる原因になったり、逆にトイレを使わなくなったりする恐れもあります。
理想はそれぞれのスペースを最低でも1~2メートルは離して設置し、可能であれば食事中に視界にも入らないように仕切ってあげると良いでしょう。
4.家の動線を考えた複数設置

猫のトイレは、基本的に「猫の数+1」が理想とされています。1匹でも最低2台、多頭飼いなら頭数分+1を用意するのがベストです。
そしてこれらをすべて一ヵ所にまとめるのではなく、家の動線や猫の行動範囲を観察して、各部屋や階ごとに分散して設置しましょう。
たとえば2階建ての家であれば、上下階にそれぞれ設けることで、階段の上り下りをしなくても排泄できます。
また猫同士の相性によっては同じトイレを共有したがらないこともありますので、互いに干渉しないような配置にも配慮が必要です。
5.「換気と掃除」が両立できる風通しの良い場所

ニオイ対策と衛生管理は、猫のトイレ環境で特に重要なポイントです。閉鎖的な空間にトイレを置くと、臭気がこもりやすくなり、猫自身がトイレを嫌がる可能性があります。
そのためトイレは風通しの良い場所、空気が滞留しにくい場所がベストです。くわえて背面が壁であると、猫もより安心して排泄できるでしょう。
6.掃除と補充が簡単な位置

どんなに理想的な環境でも、飼い主がトイレの世話を億劫に感じてしまっては、清潔を保てません。猫の健康維持とニオイ対策のためには、こまめな掃除が欠かせないのです。
そのため猫のトイレは奥まって狭すぎるような場所ではなく、飼い主の手が届きやすく、トイレ砂の補充や洗浄作業がしやすい場所を選びましょう。
継続的なお手入れが負担にならないことがポイント。床材によっては防水マットを敷くと安心です。
まとめ

トイレの置き場所は、飼い主さんの都合と同じくらい「猫にとって使いやすいかどうか」が重要です。
静かで落ち着ける場所、使いやすくプライバシーも守られた環境、食事や寝床と距離があること、そして必要に応じて「複数設置」。
これらのポイントをおさえて配置することで、愛猫は安心して排泄できるようになります。
トイレの場所や内容の急な変更は猫にとって大きなストレスとなるため、変更する場合は今までのトイレは変えず、新しいトイレを設置すると良いでしょう。
猫の健康と生活の質を守るためにも、ぜひ今一度、トイレの設置場所を見直してみてください。
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