『売れ残ってしまった猫』はその後どうなるの?

割引販売、価格の見直し
売れ残った猫のその後で多いのが、価格の見直し、つまり割引販売です。
多くのペットショップでは、一定期間が経過しても新しい飼い主が見つからない猫に対して、価格を段階的に引き下げて販売を継続します。この方法で新しい飼い主が見つかるケースも多く、猫にとっては新しい生活を始める良い機会となります。
しかしあまりにも価格を下げすぎると、「安易な気持ちで飼育を始める人が増えるのではないか」という懸念も生じるため、割引販売にも限界はあります。
ブリーダーの繁殖猫、または引退猫として飼育
ペットショップの多くは、ブリーダーから子猫を仕入れています。もし子猫が売れ残ってしまった場合、ブリーダーがその猫を引き取るという選択肢もあるようです。
引き取られた猫は、ブリーダーの元で繁殖猫(親猫)として飼育されたり、「引退猫」として、ブリーダーの自宅で余生を過ごしたり、里親に出されたりすることもあります。
しかし繁殖猫としての生活は、必ずしも猫にとって幸せとは限りません。残念ながら悪質ブリーダーの元では、過度な繁殖や劣悪な環境で飼育され、猫の命が粗末に扱われる現実もあるのです。
保護団体への引き渡し、または里親募集
ほかの選択肢として、動物保護団体への引き渡しや、保護団体などを通じた里親募集があります。たとえばペットショップがホームページを使って直接里親を募集することもありますし、保護猫団体と連携して里親を探すこともあります。
この選択肢は、猫にとって非常に希望に満ちたものといえるかもしれません。最悪の事態を避けるだけでなく、「大切にしてくれる飼い主」を見つけ、より良い新しい生活へとつなげられます。
しかし保護団体・ペットショップもまた、里親待ちの猫を収容できる数には限りがあり、多大なコストも必要なため運営が厳しくなるのも現状です。
殺処分(非常に稀なケースだがゼロではない)
最も悲しい選択肢ですが、ごく稀に、売れ残ってしまった猫が殺処分されるケースも存在します。
動物愛護管理法が改正され、保健所は「売れ残り」の生体の受け入れを拒否できるようになったものの、悪質な引き取り業者が存在する限り、こうした悲劇が繰り返される可能性はゼロではありません。
しかし一般のペットショップや優良なブリーダーにおいては、このような事態は生じません。
殺処分という選択肢は、悪質ブリーダーや悪質引き取り業者といった、あくまでごく一部の例外的な状況で起こりうるものとして認識してください。
私たちができる3つのこと

1.保護猫カフェや譲渡会に足を運ぶ
ペットショップで猫を探す代わりに、保護猫カフェや動物保護団体が開催する譲渡会に足を運んでみませんか。保護猫カフェでは、さまざまな理由で保護された猫たちが生活しており、猫と触れ合いながら、その猫の性格や人柄(猫柄?)をじっくりと知ることができます。
譲渡会も同様に、保護された猫たちが新しい家族との出会いを求めて参加しています。もし猫を迎え入れたいと思ったら、保護施設や里親募集の場で猫との出会いを検討しても良いでしょう。
保護猫カフェの利用料や、譲渡会での寄付は、猫たちの保護活動や医療費、食費などに充てられます。猫を迎え入れなくても、こういった施設に足を運ぶこと自体が、保護猫たちへの支援につながるのです。
2.成猫にも目を向ける
多くの人が子猫に惹かれますが、成猫にも温かい目を向けてみてください。ペットショップでは成猫になった途端、人気が落ちて売れ残ってしまう傾向があります。しかし、成猫には子猫にはない魅力がたくさんあります。
成猫を家族として迎え入れることは、結果的に「売れ残ってしまう猫」の数を減らすことにもつながります。
3.責任ある終生飼育を行う
猫を一度家族として迎えたら、その猫が命を終えるまで責任を持って飼育する「終生飼育」の意識を持つことは最も重要といえます。これはこれから猫を家族として迎え入れる方だけでなく、すでに猫を飼っている全ての方に共通して言えることです。
責任ある終生飼育を実践することは、一匹の猫の命を守るだけでなく、社会全体における動物の尊厳を高め、不幸な動物を減らすための確実な方法です。
飼い主一人ひとりが、猫を飼うことの責任の重さを自覚し、その上で愛情を持って接することが、猫たちの幸せな未来へとつながります。「衝動買い」などもってのほかです。
まとめ

売れ残ってしまった猫たちの現実は決して明るいものではないものの、私たち一人ひとりの行動によって状況を改善することは可能です。
今日からでも始められることがあります。保護猫の存在を知り、周囲に伝え、可能な範囲で支援する。そしてもし猫を家族に迎える機会があれば、保護猫を選択肢として考える。これらの小さな行動の積み重ねが、やがて大きな変化を生み出すかもしれません。
売れ残ってしまった猫たち、保護を必要とするすべての猫たちが、一日でも早く温かい家庭で愛される日が来ることを願い、できることを続けていけるといいですね。
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