猫が『同じところをぐるぐる回る』理由6選

同じところをぐるぐる回っている光景を目の当たりにすると心配になりますよね。なぜ猫はこのような行動を取るのでしょうか。
ここでは考えられる理由を6つ紹介いたします。特に問題のないケースから要注意なケース、危険な病気が隠れているケースなど実に様々です。もしもに備えて覚えておくと安心ですよ。
1.しっぽを追いかけて遊んでいる

子猫や若い成猫は、時々自分のしっぽを追ってぐるぐる回ることがあります。これ自体は遊びの一環で、追いかけても追いかけても捕まえることができない不思議な感覚を楽しんでいます。
ただ、あまりに頻繁にこの遊びをするのであれば配慮して欲しいことがあります。それは『暇を持て余している』場合や、『何かしらに葛藤している』サインである可能性が高いことです。
他の遊びを知らない、飼い主さんと一緒に遊ぶ楽しさを知らない猫の場合は一度、遊びに誘ってみてください。おもちゃにじゃれたり、飼い主さんを追いかけたりすることで新たな刺激が加わるでしょう。
また、暇以外のストレスによる葛藤行動や常同障害である可能性もあります。遊びに誘っても反応が鈍く、同じ行動を繰り返している、尾に怪我をしているようであれば、動物病院を受診し問題行動として相談しましょう。
猫は孤独には強くても退屈には弱い傾向があります。ストレスが蓄積する前に、本能が満たされる遊びを教えてあげると良さそうです。
2.パトロールをしている

猫が毎日のように同じルートをぐるぐる巡回するのは、パトロールと呼ばれる行動です。いわゆる縄張りの確認で、猫にとっては大切な日課の1つです。
脱走のリスクがある窓や玄関の戸締りさえ徹底していれば、特に心配しなくて大丈夫です。1日のうちに数回ウロウロすることがあるかもしれませんが、目的地がはっきりしていれば問題ありません。
ただし、常に同じ場所をウロウロし続ける場合や、明らかに迷子になっているようであれば、次のような症状が重なっていないか注意深く観察してください。
3.認知症による徘徊

猫もシニア(特に15歳以上のハイシニア)になると認知機能が低下し、人間でいうところの『認知症』を患うことがあります。
認知症の猫は、健康な猫のパトロールとは次のような点が異なります。
- あてもなく彷徨う様子がある
- 餌場やトイレの場所がわからない
- 寝床がわからなくなった
- 狭いところに入ったまま戻ってこれない
- 夜鳴きや不安そうに鳴くことが増えたなど
愛猫の年齢や行動の様子から"何かおかしい"と感じたら、かかりつけの動物病院に相談してください。
4.ビタミンB1欠乏症

若い猫も油断は禁物です。何らかの理由でビタミンB1欠乏症になると、ふらつきやうろつきなどの行動が見られるようになります。
同じ場所をぐるぐる回る以外に、食欲不振・嘔吐・元気がないなどの症状が見られたら診察を受けましょう。
しばしば生のイカやタコなどを多く摂取した・日常的に摂取する・偏食であることが原因で、体内のビタミンB1が不足・破壊されるケースがあります。(チアミナーゼ中毒)
症状が現れる前に摂取した形跡がないか、もしくは知らずに与えてしまった事実がないか確認することも重要です。
これらの背景がある場合は隠蔽せずに伝えましょう。原因がはっきりすれば対処法がすぐに見つかります。
5.外耳炎や中耳炎

外耳炎や中耳炎などが原因でも、ぐるぐる回る行動が見受けられます。その理由は、耳の違和感や平衡感覚のズレがあるからです。
特に耳を気にする様子や頻繁にかく仕草などがある場合は、診察を受けてください。
6.脳腫瘍

脳腫瘍を患った猫は旋回と呼ばれる異様な行動を取ることがあります。同じ場所を行ったり来たりするタイプのぐるぐるではなく、その場をぐるぐる回る行動です。
合わせてこちらの呼びかけに反応しない、あるいは過剰な反応(驚愕・威嚇・攻撃的な態度)などが見られる場合もあります。
明らかに異常と取れる行動が目立つ場合は、すぐにかかりつけの病院へ連れて行きましょう。残念ながら脳腫瘍は治すことができないケースも多いです。
信頼できる獣医さんのアドバイスを元に、ご家族でよく話し合ったうえで今後の治療プランを立てていくことが大切です。
まとめ

今回は、『猫が同じところをぐるぐる回る』際に考えられる理由を6つ紹介いたしました。
まず心配のないケースとしては、日課のパトロールをしていることと、時折しっぽで遊ぶ仕草でした。
これらは基本的には病気ではありません。ただし、しっぽやお尻を噛む仕草がある場合は、肛門付近に違和感がある可能性も考慮してください。
次に、適切な治療を受ければ回復する可能性が高いケースとして、外耳炎と中耳炎、ビタミンB1欠乏症が挙げられました。早期治療に繋ぐためにも、違和感を見逃さないようにしましょう。
そして、ゆくゆくは介護が必要になるケースとして、認知症と脳腫瘍がありました。こちらは治療が難しい場合も多いため、穏やかに過ごせる方法は何かということを模索することが大切です。
病気が疑わしい場合は、遅くとも翌日には診察を受けるようにすることをおすすめします。
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