1.おとなしくさせてからバッグに入れる

スムーズにキャリーバッグに入ってもらうための根本対策は、猫のキャリーバッグへのイメージを、「悪い」ものから「良い」ものへと塗り替えることです。そのためにはとても時間がかかりますので、根本対策と並行して「猫をおとなしくさせる」方法でキャリーバッグに入れるのが現実的でしょう。猫をおとなしくさせる方法をご紹介します。
視界を奪う
猫は、視界を奪われるとおとなしくなるという性質を持っています。それを利用した方法が、タオルや毛布などの大きな布を頭から被せて全身をくるみ、キャリーバッグに入れる方法です。
猫の背中側から近づき、上から一気に布を被せて背中側から抱き上げてバッグに入れます。飼い主さんが身構えて緊張すると、それが伝わって逃げられてしまいます。落ち着いて平常心を保つこと、そして一気に覆うことがポイントです。
狭い場所に入れる
猫は、自分の体の周囲が接触するような狭い場所に入ると落ち着くという性質を持っています。それを利用した方法が、洗濯ネットに入れてからキャリーバッグに入れる方法です。洗濯ネットに入れたらファスナーを閉めることで、脱走対策にもなります。
キャリーバッグよりも狭い洗濯ネットに入れる方がずっと難しいと思うかもしれませんが、頭からスポット被せると、意外とスムーズに入ってくれる猫が多いようです。中には、入り口を広げて見せるだけで、自分から入ってくる猫もいるようです。一度試してみる価値がある方法です。
つまみ誘発性行動抑制を利用する
つまみ誘発性行動抑制とは、母猫が子猫を運ぶときに使っている方法で、うなじ(首の後ろ側)をつまむとおとなしくなる性質を利用した方法です。災害時の避難など、急を要する場合に利用できる方法だと言えるでしょう。
ただし、母猫に咥えられる子猫はごく小さな時期ですので、それをそのまま真似をするのは危険です。片手でうなじに圧力を加え、もう片方の手で必ず猫の体重をしっかりと支え、猫の安全を確保してください。
2.キャリーバッグへの印象を「良い」ものに変える

根本対策の1つ目が、猫のキャリーバッグへの印象を「良い」ものに塗り替えることです。そのためには、キャリーバッグを日常生活の一部に溶け込ませて慣れさせ、特別なものではないと思ってもらう必要があります。
以下のような手順で慣らすことができるでしょう。
1.キャリーバッグを室内に出したままにして自由に出入りできるようにする
2.キャリーバッグの近くで遊んだりおやつをあげたりする
3.キャリーバッグに近づくようになったら、バッグ内におやつを置いて中に誘導する
上記の手順でキャリーバッグに慣れさせ、「良い」イメージを持たせるようにしていきましょう。バッグの中で普段の食事をさせたり、中にお気に入りの毛布を敷いて自由に昼寝をさせたりするのも良いでしょう。
3.動物病院への印象を「良い」ものに変える

動物病院に行くときには入るのを拒んでいた猫が、診察が終わった途端に自らキャリーバッグの中に逃げ込むのを目にした飼い主さんも多いはずです。このことからも、猫はキャリーバッグそのものよりも、連れて行かれる先に対する嫌悪感から嫌がっているということがわかります。
そこで根本対策の2つ目として、動物病院のイメージを「良い」ものに塗り替えましょう。そのためには、かかりつけの動物病院にも協力をお願いしましょう。獣医師の許可が得られれば、診察台の上でおやつを食べさせます。診察台の上での許可が得られない場合は、待合室のキャリーバッグの中でおやつをあげるのも良いでしょう。
診察そのものを「良い」イメージに塗り替えられなくても、診察を受けるとご褒美がもらえる(良いことがある)と思ってもらえれば、動物病院の印象も改善されていくでしょう。
まとめ

猫は、嫌な思いや怖い経験をすると、そのことを決して忘れません。そして2度と同じ目に遭わないように行動するようになります。それが、猫の生存戦略です。そのため、初めてのキャリーバッグには抵抗しなかった猫が、動物病院での嫌な経験を経るとキャリーバッグを見ただけで逃げ出すようになります。
しかし、キャリーバッグは必要不可欠なものですので、できるだけ早いうちから慣れさせて、できるだけ悪いイメージを付けさせないように工夫してあげましょう。
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