1.ラベンダー

ラベンダーはとても身近なハーブです。リラックス効果が期待できることから、アロマやポプリなどでも人気のあるハーブですが、一方で猫にとっては、危険性の高いハーブのひとつでもあります。
ポプリなどの乾燥ラベンダーは、カサカサという音が猫の興味を引いてしまうかもしれません。また、鉢植えのラベンダーは茎が長く、猫じゃらしのような形をしているため、遊んでいるうちに口にしてしまうこともあります。
もし猫が誤ってラベンダーを口にしてしまうと、嘔吐や食欲不振、ふらつきなどが見られます。また、香りを吸い込むだけでも体調を崩すこともあります。これらは猫が植物の精油を代謝できないことが原因で、肝臓や腎臓に障害を及ぼすおそれがあります。
特にアロマオイルは、香りを拡散するという点で非常に危険です。猫がいる空間では、使用しないようにしましょう。
2.ミント類

猫に危険なハーブのうち、ミントは特に種類が多い植物です。猫がマタタビのように好む「キャットニップ(イヌハッカ)」も、広い意味ではミントの仲間ですが、ほかのミント類とはすこし成分が異なります。
ペパーミントやスペアミント、国産の和ハッカなどのミント類には、メントールなどの精油成分が含まれています。猫はこれらの成分を代謝できないので、軽度であっても嘔吐や下痢など、胃腸に不調をきたすことがあります。多量に食べてしまい重症の場合には、肝機能障害やふらつき、昏睡などを引き起こすことがあります。
ミントティーの茶葉をキッチンに放置していたり、ベランダで栽培しているミントの葉を猫がちぎって口にしてしまったりするなど、日常の何気ない場面にもリスクが潜んでいますので、十分注意しましょう。
3.ローズマリー

ローズマリーは、肉料理の香りづけやハーブオイル、食品の保存性を高めるために使われている人気のハーブです。虫除けの効果もあるため、庭やプランターで育てている方もいるかもしれませんね。
しかし、どんなに万能ハーブでも猫には要注意です。基本的には大きな中毒を引き起こすものではないと考えられていますが、ローズマリーのアロマは猫に有害な作用を引き越します。食べても安全だとはいっても、食べ過ぎてしまった場合は消化器系の嘔吐や下痢なども見られます。
ローズマリーの枝はしなりが良く、垂直に伸びるため、猫が前足で叩いたり噛んだりしやすい形状です。もし猫が鉢植えのローズマリーを倒していたら、葉をかじっている可能性も考えられます。体調に変化があれば、早めに病院を受診してください。
4.バジル

バジルといえば、トマトと相性抜群なイタリアンハーブ。生の葉っぱはもちろん、ペーストや乾燥ハーブとしてパスタやピザなどに使う方も多いのではないでしょうか。育て方がカンタンなので、キッチンなどで栽培している方もいるかもしれません。
身近なバジルですが、猫にとっては基本的には安全であると考えられています。ただし下痢や嘔吐など猫の消化器官に影響を与えるおそれがあり、多量摂取をした場合や体質などによっては胃腸炎のような症状が出ることもあります。
香りの強いハーブを喜んで食べる猫は多くはありませんが、肉料理や魚料理、あるいはチーズなど猫が好む料理に使われていると、食べ物と一緒に口にしてしまうおそれがあります。
猫がハーブを誤飲したときの対処

気を付けていても、ほんの少し目を離したすきに猫がハーブを口にしてしまった…という事故は、どの家庭にも起こりうることです。鉢植えを猫草と勘違いしてかじってしまうかもしれません。
猫がハーブを誤飲した場合の対応は次の手順で行いましょう。
- どのハーブをどれくらい食べたかを確認
- かかりつけの動物病院に電話で相談
- 無理に吐かせたり飲食させたりせず指示を待つ
病院からは「吐いたり下痢したりしないか様子を見てください」と指示されることもあれば、「すぐに連れてきてください」と言われることもあります。
猫に有害なハーブは、中毒症状を引き起こすことがあります。自己判断で「単なる様子見」をすることは禁物です。また、あわてて無理に吐かせたり、水や食べ物を与えたりするのは危険です。獣医師の指示に従って過ごすようにしましょう。
まとめ

香り高いハーブは私たちの生活の中で、リラックス効果や料理のおいしさアップなど気持ちを豊かにしてくれる存在ですが、同時に愛猫の健康を脅かしてしまうことがあります。
ハーブは、香りや形が猫の好奇心を刺激しやすく、気を付けていても思わぬ事故につながることもあります。
ハーブの中には、猫にとって無害な種類もありますが、安全性が確立しているものは数種類に限られます。体質によって影響が出ることもあるため、基本的には人間用に育てたり使用したりするハーブは、猫が口にしないよう管理することが重要です。
与えてよいか判断に迷うハーブがある場合でも、自己判断で与えることは避け、ふだんから猫の手が届かない場所に保管して誤飲を防ぐことが大切です。
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