1.ちょいちょいタッチ

猫を飼っていると、何かの集中時に、愛猫に前足でやさしくちょいちょいと触られた経験があるかもしれません。まるで「ねぇねぇ…」と話しかけられたみたいで、キュンとくるとてもかわいらしいしぐさです。
「ちょいちょいタッチ」には、「遊んで!」、「かまって!」、「ごはん!」といった愛猫の要望が込められています。休みの日の朝、二度寝を楽しんでいるときに、髪の毛をしきりにちょいちょいするのは、「早く起きて!」という愛猫からのお願いです。
もし飼い主さんが「ちょいちょいタッチ」されたら、まず、愛猫が何を望んでいるのか、考えてみましょう。そのうえで、適切な行動を選ぶと、愛猫に喜んでもらえます。
猫と人間の種の違いを越えた意思疎通は、猫暮らしの醍醐味です。「ちょいちょいタッチ」時に、決して爪を立てないところに猫の繊細な奥ゆかしさを感じます。
2.パンをこねる(ふみふみ)

「ふみふみ」もまた、非常にかわいらしい手のしぐさです。
「ふみふみ」とは、毛布などの柔らかい布や飼い主さんのお腹のうえで、愛猫が交互に両前脚をグーパーさせる行動のことです。パンをこねるようなしぐさにちなんで、英語では「kneading(パン生地をこねる)」とも言われています。
もともと「ふみふみ」は、子猫時代の習性のひとつです。パンをこねるように母猫のおっぱいを刺激すると、母乳が出やすくなります。その影響もあって、「ふみふみ中」の猫は、完全にリラックスモード。このうえない幸せを感じています。
たとえば、飼い主さんの少しぽよんとしたお腹のうえで、愛猫が「ふみふみ」していたら、間違いなく上機嫌のサインです。仮に男性の飼い主さんだったら、固く閉じた母性のつぼみが一気に花開く瞬間かもしれません。
ちなみに、猫によっては、「ふみふみ」を入眠前のナイトルーティンにしている子もいます。
3.水をすくって飲む

最後の3つ目は、水をすくって飲む、という行動です。
通常、猫は器などの水を舌でペロペロと舐めますが、どういうわけか、わざわざ前脚ですくって、水を飲む個性派も存在します。
猫は本来、砂漠地帯出身の動物で、基本的に水に濡れるのが苦手です。夜間になれば、砂漠地帯は氷点下近くまで下がります。水にいったん濡れてしまうと、身体が極端に冷えて体力を消耗してしまうため、猫にとっては非常に危険な状況です。
そんな猫が前脚で水をすくって飲むのは、安全確認のため、という説もあります。たまった水の上澄みだけをすくえば、不純物も取り除けるので衛生面でも安全です。
より正確に表現すると、水に浸した前脚をペロッと舐める愛猫のしぐさに、「直接口をつけて飲んだほうが早いのでは?」と飼い主さんも思わずツッコミを入れたいところでしょう。
愛猫なりに「水は、前脚ですくって飲んだ方が旨し!」という信念があるのかもしれません。
いずれにせよ、まわりを水でビチャビチャにされても、「器用カワイイ」ので、許してしまいます。
まとめ

鋭い爪やかわいい肉球を備える猫の手は、意外な器用さを発揮する場面もあります。今回は、3つの行動を挙げながら、猫独特の「手のしぐさ」について解説しました。
ソフトなちょいちょいタッチに飼い主さんへのリクエストを込め、ふみふみすることで猫は上機嫌と多幸感を表します。極めつきは、水をすくって飲む、という離れ業です。
猫暮らしには驚きと発見が満ちあふれています。これからもいちばん身近な愛猫ウォッチャーとして日々、観察を楽しんでみてください。
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