猫の過食の原因5つ

猫の過食には、さまざまな背景が関係していることがあります。単なる食いしん坊と思いきや、実は病気のサインだったり、環境によるストレスが影響したりしていることも。
ここでは、特に注意すべき5つの代表的な原因について解説していきます。
1.病気が関係しているケース
猫が異常に食べたがるとき、まず疑いたいのが“病気”の存在です。とくに以下のような疾患では、猫の食欲が急激に増すことがあります。
【甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)】 中高齢の猫に多く見られるホルモン系の疾患です。甲状腺ホルモンの分泌が過剰になることで代謝が異常に活発になり、食べても食べても体重が減るという症状があらわれます。
「いっぱい食べるのに痩せてきた…」という場合は要注意です。
【糖尿病】 血糖値をコントロールするインスリンの異常によって、エネルギーがうまく使えず常に空腹を感じるようになります。水をたくさん飲み、尿量が増えるのも特徴です。進行するとたくさん食べるのに痩せるなどの変化が見られる場合もあります。
【寄生虫(消化管内寄生虫)】 猫の腸内に寄生虫がいると、慢性的に炎症を起こしている状態に近づくため食べても太らず満たされないことが多いです。下痢や嘔吐、体重減少を伴うこともあるため、定期的な検便や駆虫が大切です。
2.ストレスや不安による食べ過ぎ
猫はストレスを感じると、安心感を得るために過食に走ることがあります。引っ越しや飼い主の不在といった環境の変化、多頭飼いによる食事の競争などがきっかけになることも。
また、不安や寂しさから“情動性過食”を起こすこともあるという説もあります。こうした場合、単なる空腹ではなく、心の不調が食欲としてあらわれるのが特徴です。猫がリラックスできる空間づくりや、個別に食事できる環境を整えることが改善の鍵になります。
3.栄養バランスの偏り
猫の過食には、栄養バランスの崩れが影響していることもあります。質の低いフードでは満腹感が得られにくく、栄養素が不足していると、本来必要な栄養が満たされず、空腹感が続いてしまうのです。
また、年齢や活動量に合っていないカロリー設計も、過剰な食欲の原因に。猫は肉食動物であり、高タンパク・高脂質な食事が基本です。パッケージの成分表示を確認しながら、栄養バランスを見直してみましょう。
4.習慣としての過食行動
猫は「鳴けば食べ物がもらえる」と学習すると、それが習慣となり過食を引き起こすことがあります。可愛さに負けて毎回ごはんやおやつを与えていると、空腹でなくても要求行動が固定化され、「食べる=ごほうび」として刷り込まれてしまいます。
また、食事を愛情表現と誤解してしまうケースも。食事は適切なタイミングと量で与え、スキンシップや遊びなど別の形で愛情を伝えることも大切です。
5.年齢や活動量の変化
猫の食欲は、年齢や活動量に応じて変化します。子猫は成長期のためよく食べますが、成猫やシニア期になると運動量が減り、若い頃と同じ量を食べていると過食や肥満の原因となります。
年齢や体重、日々の活動量に応じたカロリー計算を見直すことが重要です。食欲が変わったタイミングで食事内容を調整し、適切な量を与えることで、健康管理につながります。
過食に気づくためのチェックポイント

猫の過食は、飼い主さんが日常の中で気づけるサインがたくさんあります。「最近よく食べるな」と感じたときこそ、見逃さずに観察してみましょう。
食事量や回数が急に増えた
これまでより食べるスピードが速くなったり、食事の回数を増やそうとする様子があれば要注意。特に、時間を問わず食べ物を欲しがるようになった場合は異変のサインかもしれません。
食後すぐにまた食べたがる
十分に食べたはずなのに、すぐにまたフードボウルの前に座ったり、飼い主に「もっとちょうだい」と催促する行動は、満足できていない証拠です。
ゴミ箱や人間の食事を漁ろうとする
これまでしなかった行動を急に始めた場合、強い空腹感や食への執着が原因かもしれません。誤食や中毒のリスクもあるので要注意です。
体重の変化や体型の異常
食べているのに痩せている、あるいは急激に太った場合は、病気や栄養バランスの問題が隠れている可能性があります。体型や体重の定期チェックは健康管理の基本です。
鳴いて催促する頻度が増えた
特定の時間や状況で鳴くようになった場合「このタイミングで食べられる」と学習してしまっているかもしれません。習慣化する前に行動を見直す必要があります。
まとめ

猫の過食は、単なる“食いしん坊”では片づけられない複雑な問題を含んでいることがあります。病気やストレス、栄養の偏りや生活習慣など、原因はさまざま。日々の観察の中で少しでも「いつもと違うな」と感じたら、早めに動物病院で相談することが大切です。
愛猫がずっと健康でいてくれるように、“よく食べる”というサインを見逃さず、大切な気づきにつなげていきましょう。
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