1.寝ているそばで掃除機をかける!
猫にとって、寝ているそばで掃除機をかけられるのは、まさに迷惑行動!掃除機の音が猫に与える影響は大きく、静かで安心できる環境を重要視している猫にとって掃除機のガーガー音は、許容範囲を超える騒音なのです。
猫は基本的に規則正しい生活を好む生き物です。起きたら窓の外や部屋の中をチェックして、お腹が空いていれば飼い主を起こしてあげるのも、猫の朝の仕事です。そして、朝食後は、丁寧にグルーミングをしてから眠りにつきます。若い猫は、運動がてら、おもちゃで遊んでから寝るかもしれません。
ところが、飼い主が在宅している日は、気持ちよく寝ている猫のそばで掃除機をかけたり、「洗うからどいて」と寝具をむりやり取り上げたりすることがあるのです。
猫の聴覚は人間の数倍も敏感で、掃除機のようなモーター音は明確に聞こえます。しかも、壁にゴツゴツ当たる音や吸引音はうるさくて怖いものです。これは、猫に対する睡眠妨害の何ものでもないでしょう。快適なお昼寝を邪魔された猫は「あぁもう許せん」と感じるのです。
とはいえ、猫がいる家庭では、掃除機をかけて清潔を保つことはとても大切。猫が寝ているときは、フローリングワイパーなど音が出ないものを使用するか、猫が起きているタイミングで掃除機をかけるようにしましょう。
2.空腹時におやつの袋をガサガサする!
うるさい飼い主に我慢しつつ、ひとしきり眠った後は、なんとなく空腹を感じる時間がやってきます。お腹が空いている猫が、おやつの袋の音に驚くほど素早く反応するのは、もしかしたら以前、飼い主さんがくれた「アレ」がとてもおいしかったからかもしれません。
猫にとっては「アレ」がもらえる期待で心がいっぱい。ところが飼い主に駆け寄った先に待っていたのは、飼い主が自分のおやつを取り出して食べている飼い主の姿。袋のガサガサ音=おいしいという学習をした猫にとっては、期待と裏切られるがっかりな体験です。
これは、猫にとって不信感を抱かせる原因にもなります。ただ袋を開封しただけなので罪悪感はナイかもしれませんが、期待していた猫にとっては「自分だけ食べてるなんて許せない!」と感じるかもしれません。午後のティータイム、駆け寄ってきた愛猫には、おやつをあげる心遣いも必要かもしれません。
3.肉球を触るだけでなくニオイまで嗅ぐ!
肉球は、猫の身体の中でもバツグンにかわいらしいパーツですね。「手足を裏返した時にしか見られない」というのも、「なぜか猫の肉球はポップコーンの香り」というのも、どちらも肉球の魅力です。しかし、愛猫の手をぷにぷにと触るだけでなくニオイまで嗅いでいると、猫的には「ちょっとやめてよ」と思っているかもしれません。
猫の肉球は猫にとって、とても繊細でデリケートな部分です。たくさんの神経が集まっているため、過剰に触られると不快に感じることがあります。まして、顔を近づけて肉球を嗅ぐことで、猫にとっては自分の手足に何をされるのではないかという不安や「顔、近い!」「圧が強い!」と不快を感じる可能性も。
肉球を嗅ぐのは飼い主にとっては面白いのですが、猫との距離感を尊重しないとストレスの原因になってしまうかもしれません。猫にとっては決して嬉しい行為ではないことを覚えておきましょう。
まとめ
猫との暮らしでは、異なる感覚を持つ存在として理解し、配慮することが大切です。ほんの小さな行動でも、猫の目線から見てみると思いのほか迷惑だったということもあるものです。
今回、取り上げた飼い主の3つのダメ習慣は、あくまでも猫の繊細な聴覚や触覚を刺激しすぎるということです。猫の感じ方を理解して、なんとなく無意識でやってしまう習慣を見直すことで、愛猫には気持ちよく過ごしてもらえることでしょう。長く付き合う家族ですから、ほんのすこしだけ気を配ってあげましょう。
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