猫の激怒症候群とは?
猫の激怒症候群は、猫が突然攻撃的な行動を示す病気です。通常は穏やかな性格の猫でも、この症候群を発症すると、予期しない暴力的な行動を取るようになります。
主な症状としては突然の引っ掻き行為、噛みつきといった「制御不能」な攻撃をしてくることです。
3歳未満の猫に多く見られますが、原因もはっきりわかっていません。ただ「てんかん」などの脳の神経の病気が関連しているとも考えられています。
予防法もなく完治が難しい病気で、抗てんかん薬を用いて発作を抑えるといった治療が行われたりします。
ただし猫がよく怒るからといって、必ずしもこの病気が疑われるわけではありません。猫が怒る理由があったかもしれませんし、性格的に怒りやすい子とも考えられます。
そのため過度に心配する必要はありません。しかし猫が毎度意味なく怒る、突然前触れなく怒るといった行動が目立つようなら、獣医師に相談してみるといいでしょう。
猫の激怒症候群とイラつきの違いは?
猫の激怒症候群とイラつきの違いには、以下のようないくつかのポイントがあります。しかし実際に見分けるのは、難しい場合も多いです。
攻撃の理由
イラつきで猫が攻撃をしてくるのには、必ず理由があります。撫でられるのが気に入らない・ジャンプに失敗した・飼い主がしつこいなど。
ただ激怒症候群の場合は、そういった明らかな理由がないことがほとんどです。
攻撃が始まった時期
激怒症候群は突然、前触れなく発症します。そのため、もともとキレやすい子だけでなく、温厚で優しい子でも突然攻撃的になることがあるのです。
つまり「ある日を境に怒るようになった」場合は、激怒症候群が疑われます。
攻撃のタイミング
猫の激怒症候群は「てんかん」などの脳の発作の関与が考えられています。そしてその「てんかん」は、寝入る時や寝ている時に起こりやすいそうなのです。
そのため入眠の前後で、意味なく攻撃されることが多い場合は、激怒症候群のサインかもしれません。
一方イラつきで怒っている場合は、時間帯に関係ないことがほとんどです。
攻撃の前触れの有無
イラつきで猫が怒っている場合は、実際の攻撃の前に唸り声をあげたり、シャーと威嚇するケースが多いです。
しかし激怒症候群の猫は、そういった威嚇行動なしで突然攻撃してくる傾向があります。何もしてないのに、急に噛みつかれたりしたら激怒症候群の疑いがあるかもしれません。
猫の激怒症候群の対処法は?
猫の激怒症候群は完治が難しいため、投薬をしながら上手に付き合っていくしかありません。
家庭でもできる対処法としては、
- 家族(とくに乳幼児)やほかのペットへの配慮
- 猫を刺激しない
- 入眠前後はとくに注意を払う
などがあります。
猫の激怒症候群は、猫にとっても飼い主にとっても辛い病気です。飼い主がひとりで抱え込まず、獣医師や周りの家族に頼りながら猫のサポートを行いましょう。
まとめ
猫の激怒症候群はわかっていないことも多いですが、症状を和らげたり抑えたりできるケースはあります。
そのため愛猫に激怒症候群が疑われたり、診断されたりしても自虐的にならず、うまく病気と付き合っていくことを考えましょう。
あまり神経質にならず、心配なことがあれば必要に応じて獣医師に相談してくださいね。
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