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猫が『かかりやすい厄介な病気』4選 日々取り入れたい予防対策も解説


この記事は4つの主要な猫の健康問題を取り上げています。慢性腎臓病は高齢の猫に多く見られ、進行すると致命的です。予防には早期発見と健康的な食事が重要です。下部尿路疾患には特発性膀胱炎や尿路結石症があります。特発性膀胱炎の原因は不明ですが、症状は通常短期間で改善します。尿路結石症は深刻な合併症を引き起こす可能性があり、水分摂取の増加が予防に役立ちます。歯周病は口腔ケアの不足によって進行し、全身に影響を及ぼす場合があります。肥大型心筋症は遺伝的要因が疑われる心疾患で、早期発見で管理が可能です。定期的な健康診断と注意深い観察が重要です。

1.慢性腎臓病

座布団の上でくつろぐ猫

慢性腎臓病は高齢猫の代表的な病気です。加齢とともに腎機能が衰えることが原因で、15歳以上の猫では高い割合で慢性腎不全に陥ると言われています。

慢性腎臓病は初期には目立った症状がなく、飼い主さんが気づくきっかけとなることが多い「多飲多尿」の症状は、腎機能の70%が失われてはじめて見られるようになります。そのため腎臓病に気づいたときには、かなり症状が進行していることが多いのです。

さらに症状が進行して腎機能が失われると、尿毒症を発症し、死に至ります。

腎機能は一度失われると元には戻ることはありません。そのため早期に発見し、病状をコントロールすることが極めて重要な病気なのです。

慢性腎臓病を予防するためには、腎臓に負担をかけない食事と、定期的な検査を行うことで腎機能の低下に早期に気づくことです。

2.下部尿路疾患

トイレの横に座っている猫

猫のかかりやすい病気として外せないのが、下部尿路疾患です。下部尿路疾患とは膀胱から尿道の出口までのあいだで発症する病気の総称です。

猫の下部尿路疾患のなかでも多いのが特発性膀胱炎です。特発性膀胱炎は、膀胱に細菌が認められず、膀胱炎の原因となる結石なども見つからない原因不明の膀胱炎です。一説にはストレスが原因とも言われています。

ほとんどは、治療をしなくても1週間ほどで症状が改善しますが、再発をくり返すこともあり、厄介な病気と言えるでしょう。

次いで多いのが尿路結石症です。結石で膀胱や尿道が傷つくことで炎症が起きたり、尿道に詰まって尿道閉塞を引き起こしたりします。尿道閉塞になるとおしっこが出なくなり、放置すると命にかかわる場合もあります。

予防には水分摂取量を増やすことが重要です。ウェットフードやドライフードをお湯でふやかすなどして与えるのがおすすめです。

3.歯周病

歯磨きをする猫

歯周病も猫のかかりやすい厄介な病気のひとつです。高齢の猫や口腔ケアが苦手な猫などが高い確率でかかっていると言われています。

歯周病とは、歯に付着した歯垢で歯周病菌が繁殖し、歯肉に炎症を起こす病気です。初期には、歯肉の腫れやよだれが増える、口臭が強く感じられるなどの症状が見られます。

進行すると、化膿して膿が出たり、歯が抜けるなどして生活の質にも影響するようになるでしょう。

また重度の歯周病になると、歯周病菌が血液に運ばれて全身に広まり、肝臓や腎臓、心臓などの病気を引き起こしたり、悪化させたりする原因にもなり得ます。

歯周病の予防には、歯垢を付着させ、歯石につなげないことが重要です。毎日の歯磨きを習慣にしましょう。無理な場合も週に3回はおこなうようにしてください。歯石が付着している場合は、歯石除去を検討しましょう。

4.肥大型心筋症

ソファーの上で寝ている猫

猫の心疾患で多いのが肥大型心筋症です。中高齢になると起こしやすいと言われています。

肥大型心筋症とは、心室の壁が分厚くなって、血液を正常に送り出せなくなる病気です。猫の突然死の原因にもなります。

猫の肥大型心筋症は、初期では明確な症状が見られないため早期発見が難しいと言われています。そのため発見したときにはかなり進行していることが多く、呼吸が苦しそう、後ろ足が動かなくなったといって受診するケースが多いようです。

またメインクーンやラグドール、アメリカン・ショートヘアに多く見られることから、遺伝的な要因が疑われています。そのほか甲状腺機能亢進症、高血圧などの病気に併発することもあります。

肥大型心筋症は、早期発見ができれば、薬でコントロールすることも可能です。好発年齢にあたる中高齢の猫は、異常が見られなくても定期的に検査をするようにしましょう。

まとめ

診察中の猫

猫に多い厄介な病気を4つ紹介しました。ほとんどが命にかかわる重大な病気です。ただし早期発見、早期治療で病状を適切にコントロールできれば、普通に暮らすことも可能ですし、病気によっては完治も望めます。

早期発見のためには、日頃から愛猫の様子をよく観察し、少しでも気になることがあれば、動物病院を受診するようにしましょう。

また定期的に健康診断を受けるなど、必要に応じて検査をおこない健康管理をすることも重要です。


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