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キュートな「ニット帽」で、猫の脳波を測定 カナダの大学で研究中


モントリオール大学の研究チームは、猫に麻酔をかけずに脳波を測定するための「電極付き手編みニット帽」を開発しました。この帽子を使用した実験では、慢性的な痛みを持つ猫が特定の音や匂いに対してどのように反応するかを調査しています。変形性関節症を患う猫に着目した研究であり、脳波を通じて猫の痛みや感情の変化を分析することが目的です。当初は猫の好奇心により器具の取り付けが困難でしたが、YouTubeのニット帽の編み方を応用して成功しました。いくつかの猫は帽子を嫌がったものの、実験は概ね成功し、さらなる研究が期待されています。

麻酔をかけずに猫の脳波を測定するには…?

青いニット帽をかぶったロシアンブルーの猫

画像はイメージです

モントリオール大学の研究チームが、猫の脳の活動を計測するため「電極付きの手編みニット帽(ビーニー)」を初めて作りました。

この特製の帽子は、猫がかぶるとかわいらしいだけでなく、猫に麻酔をかけなくても脳波を測定できる「すぐれもの」なのです。

すでにこの帽子を使って、慢性的な疼痛のある猫が心地よい音や匂いに接するとどう反応するかの実験が行われています。

そもそも研究チームは、変形性関節症を患う猫の脳波を測定できないかと考えました。この病気は慢性の痛みを伴うため、感情にも影響を与えて脳波を変化させるからです。

しかしそのためには束になった電極を猫の頭に取り付けなければなりません。麻酔で眠っている猫ならともかく、日常生活を送っている猫の脳波を測定するのは難しいことなのです。

電極の「ひも」を攻撃する猫

白いビーニーをかぶった猫の顔

画像はイメージです

猫はコードやひもに好奇心を抱いて、よくちょっかいを出します。研究者らが最初に猫の頭に電極を付けようとしたとき、猫は器具を払いのけたり引っかいたりしたため、頻繁にコードを交換しなければならなかったといいます。

そこで彼らは「YouTube」に投稿されていた「猫の帽子の編み方」を参考に、電極を埋め込んだビーニーを作り上げたのです。

しかし、この帽子が多くの猫たちに好まれたかというと、実はそうでもなかったとか。

変形性関節症の猫11匹(メス6匹、オス1匹) は、それぞれキャットタワーや寝床、爪とぎを備えた薄暗い小部屋に入れられて実験に参加しましたが、そのうち1匹は無理やり帽子を脱いでしまい、別の1匹は熟睡してしまったため、きちんと測定できませんでした。

今後の研究成果に期待

猫を抱く女性研究者

画像はイメージです

それでもこの特製帽子は大多数の猫に受け入れられたため、おおむね実験は成功だったといえます。

そこで研究グループは、特定の刺激に対する猫の脳波の変化も調べることにしました。青と緑の光、そしてグレープフルーツの香りに短時間だけ接したら、脳はどう変化するのでしょうか。実験結果の発表が待ち遠しいですね。

研究チームは、この「電極つきビーニー」を活用して今後もさまざまな実験を重ね、「猫の慢性的な痛みを改善するための新しい方法」を見つけたいと意欲満々です。

出典:Researchers put little hats on cats to measure their brainwaves


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