顔周りのチェックポイント3つ
1.歯石のない白い歯で、歯茎は綺麗なピンク色をしているか
人間と違い、歯を見せて笑うことはない猫ですので、自然にじっくり観察することは難しいでしょう。
まずは、口角から頬をマッサージするように触れ、徐々に口角を引き上げてチェックするのがオススメです。
それでも嫌がるようであれば、最初は短い時間で頬や顎など口の周辺を触ることから慣らしましょう。慣れてきたら徐々に時間を伸ばしていくと良いでしょう。
歯の根元が茶色っぽく着色していたり、歯茎が赤く腫れ上がっていたりする状態であれば、歯周病などにかかっている可能性があります。
これらの症状は、飼い主さんが日頃から歯磨きしてあげることで、予防が期待できます。
2.目は澄んでいるか
健康な猫であれば、目や目の周りに赤みが見られることはなく、澄んだ状態です。
もし赤みが出ている場合は、さまざまな要因が考えられますが、角膜炎や結膜炎といった病気も疑われます。
目の中が「白く」濁っている場合も、白内障などの可能性が考えられますので、要注意です。
目ヤニは生理現象ですが、量が多かったり、色がついているような場合は異常な可能性が高いので、放置せずに対応してあげてください。
眼を開けづらそうにしたり、シパシパとするような仕草は目の痛みや傷による違和感などを感じている場合もあるので、受診が必要な可能性が高いです。
3.耳は無臭で、耳垢も溜まっていないか
耳を優しくめくり、過度な耳垢や真っ黒な汚れ、異臭がしないかもチェックしましょう。
子猫の場合は「ミミヒゼンダニ」に寄生されやすいため、お迎え当初は特に気を配ってあげてください。
上記に当てはまらなくとも、しきりにかゆがっている様子が見られるのであれば、不調を起こしている可能性があります。
先にご紹介した歯磨きと同様に、日頃から定期的にお手入れを行うことが重要です。
その際に綿棒を使用してしまうと、汚れを奥に押し込む危険性があるため、ガーゼやコットンで外側に出てきた汚れのみをふき取るように対応するのが望ましいでしょう。
体全体・行動のチェックポイント3つ
4.毛艶がよいか
人間が加齢により髪の毛がパサついてしまうのと同じように、猫も加齢によって、毛艶が悪くなる傾向があります。
しかし、子猫やまだ若い猫にも関わらず、艶が不足している場合は、栄養バランスが乱れているサインかもしれません。
栄養バランスのよいフードでコントロールしたり、獣医師さんにアドバイスを求めたりすることが大切です。
また、猫は自分で毛づくろいをしますが、飼い主さんがブラッシングをしてあげることで毛艶もよくなり、毛玉トラブルなども予防できるため、積極的に行ってあげましょう。
5.その猫にあった適正体重か
個体差があるため「〇kgが理想的」と一概に言うことは難しいですが「BCS(ボディ・コンディション・スコア)」が1つの基準になってくれます。
ウエストのくびれや肋骨の出具合などをチェックし、上から・横からの見た目も含め、総合的に判断しましょう。
くびれを目視できないほど太っていても、骨が容易に見えるほど痩せすぎていても、適正体重とは言えません。
去勢・避妊手術を行った後は肥満になりやすいため、ダイエット食を導入することも検討しましょう。
6.食欲があり、活発に活動しているか
食事は、猫の生命維持に欠かせません。
ストレスが要因となって一時的に食べなくなることもあれば、単純に好き嫌いで食べないということもありますが、食欲不振が継続しているならば危険です。
子猫は8時間~12時間、成猫は24時間以上何も食べないという状態が続いた場合には、大事に至る前に、直ちに動物病院で処置を受けましょう。
全く動かずにじっとしていて覇気がないという場合も、何か痛みや精神的ストレスを抱えている可能性がありますので、適切に対応してください。
おいしいごはんしか食べない、いつもよりもご飯を食べるスピードが遅い、などの変化も完食は出来ていても食欲の変化につながっている可能性が高いです。受診を検討しましょう。
まとめ
猫の健康を見極める際は、まずは観察することが大切ですが、歯磨きや耳掃除、ブラッシングといった飼い主さんの日常的ケアも欠かせません。
どれほど飼い主さんが気にかけてあげたとしても、トラブルをゼロにすることは簡単なことではありませんが、少しの異変にも気づける可能性が高まります。
勝手な自己判断をすることは、ときとしてリスクにもなりますので、些細なことでも動物病院へ相談するよう心がけてください。
「ずっとのお家」にきてくれた猫が健康に暮らせるよう、これからも最良のサポートをしてあげましょう。
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