猫が「飼い主がいないスキにやりたいこと」とは
猫たちを見ていると、確かに「良い」「悪い」は関係なく、その時にやりたいことをやろうとしているだけに見えます。
なぜなら、やって欲しくないことは飼い主である筆者の目の前でもやろうとするからです。ただ筆者に止められて、やりたくてもできない状況になるだけです。
そこで今回は、「飼い主がいないスキにやりたいこと」について探ってみましょう。
1.盗み食い
「猫のフードは、簡単に開けられない戸棚に保管している」という飼い主さんが多いでしょう。なぜなら、猫の手が届くところに保管しておくと、留守中につまみ食いされることがあるからです。
猫は大量のフードを目の前に出されても、何回かに分けて少しずつ食べる傾向があります。胃袋が小さいということもあるのでしょうが、元々小動物を獲物としているため、狩りが成功する度に少量を食べるというのが習性になっているのでしょう。
そのため、飼い主さんがきちんと食事を与えている飼い猫のつまみ食いは、空腹からではなさそうです。
おそらく、嗅覚で食べ物のニオイを察知すると、狩りの感覚で探し出し、見つけた報酬としてつまんでいるということではないでしょうか。
2.部屋荒らし
帰宅したら、部屋中の小物がひっくり返っていたり、ティッシュが箱から全て引き出されて散らばっていたりと、室内が散々な状況になっていたということがあるかもしれません。
もしこの状態が毎回である場合は、分離不安症からくる症状のひとつであると考えられます。
しかし、たまに部屋が荒らされているだけならば、病的なものではないでしょう。
おそらく、「虫がいた」「隙間風でカーテンが揺らいだ」「外にいつもとは異なる気配を感じた」などが引き金となり、湧き上がってきた狩猟本能に従った狩猟行動の結果だと考えられます。
3.窓辺でボーッと
筆者の家の猫は、筆者が外出するとすぐに窓辺に行き、外をじーっと眺めていました。最初は家の前の道路を歩く筆者を見送っているのかも、などと期待して手を振ったりしていたのですが、全く気付く気配がなく、ひたすら真剣な表情で佇んでいます。
おそらく、不審者の確認等の縄張りの見張り活動の一環なのでしょう。
しかし、行き交う自動車や小さな人々、空飛ぶ鳩など、室内では味わえない多くの刺激が楽しいという要素もあるのでしょう。私たちがテレビや映画を楽しむのと似たような感覚もあるのかもしれません。
4.隙間に入り込む
帰宅したら猫の姿が見当たらず、隙間から入り込んだ棚などの中で眠っている猫を見つけたなどの経験もお持ちなのではないでしょうか。
飼い主さんがいる時には常に見える範囲にいるのに、飼い主さんがいなくなると狭い隙間に入り込みたくなる猫は多いようです。
本当はいつも気になっているのに、飼い主さんがいると止められてしまって探検できない場所に入り込んでいるのかもしれません。その場合は、まさに「鬼の居ぬ間に」といった心境かもしれません。
また、留守中に何か大きな音がして怖かった、室内の冷房が効き過ぎて寒くなったので冷風が来ない場所を探したなどの理由から、暗くて狭くて落ち着ける場所や、冷風が当たらない場所として入り込んだのかもしれません。
5.眠る
猫は、「寝子」の異名を持つほど、よく眠ります。
優れたハンターとしての能力が有名ですが、狩りをしていない間は身体を休めて寝てばかりいるのも、有名な猫の習性のひとつです。実際、外出先でペットの見守りカメラを確認した飼い主さんは、愛猫の寝姿を目にすることも多いようです。
つまり、飼い主さんがいようがいまいが、大半の時間、猫がやりたいことは寝ることなのかもしれません。
猫に「悪いこと」という概念はない?
飼い主さんが目を離したスキに、愛猫がいたずらをしていた、という経験は、「猫飼い主さんあるある」なのではないでしょうか。
「いたずら」は、飼い主さんの目には「目を離したスキにこっそりとやっている」後ろめたいことに映ることでしょう。つまり、猫には「悪いこと」だという自覚があるように見えます。
確かに人間の子どもの場合、やってみたいけれども「悪い」と分かっていることは、親が見ていないスキにやってしまいます。それがいたずらです。
しかし、猫には「悪いこと」という概念はないといわれています。なぜなら、「良い」「悪い」の概念は人間が決めたもので、猫には一切関係ない価値観だからです。
まとめ
今回は、猫が「飼い主がいないスキにやりたいこと」について解説しました。
日頃から気になる物があるのに、飼い主さんに止められて思うようにチェックできない猫は、飼い主さんが目を離したスキを狙って行動を起こすかもしれません。
また、何かのきっかけがあって、普段は注意を向けないようなところに注意が向き、思う存分好奇心を満たしているのかもしれません。
いずれにしろ、猫を突き動かす衝動の多くは、狩猟本能と防衛本能だと言えそうです。
帰宅した時の愛猫の様子から、留守中に愛猫がどのように過ごしていたのかを想像するのも、楽しいかもしれません。
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