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猫の『介護』を始めるタイミング5つ 愛猫の老いと上手に付き合うための心得も


猫の介護を始める5つのタイミング

居眠りする猫

猫の介護を始めるタイミングは、猫が自身だけで食事や排泄、自由に動くことが難しくなった時や病気になった時ですが、一般的に13〜14歳頃からが要注意な年齢と考えられます。

11歳頃からシニア期になり老化が進むといわれますが、猫の個体差もあるため、11歳を超えても元気な猫もいます。

具体的なサインとしては、以下のような変化が見られる場合に介護を考え始めると良いでしょう。

1.遊ばなくなり、動かずにじっとしている時間が増える

猫が動き回らず、静かに過ごす時間が増えるのは、年齢を重ねたサインの一つです。

以前はおもちゃに飛びついていた猫が、急に興味を示さなくなった場合、身体に不調を感じている可能性があります。こうした行動変化を見逃さないことが大切です。

2.階段やキャットタワーの昇り降りが難しくなる

若い頃は問題なく登り降りしていた階段やキャットタワーも、高齢になると徐々に難しくなってきます。

特に足腰の筋力が衰えてきたり、関節炎が生じたりしてくると、ジャンプや高い場所への昇り降りが困難になり、猫自身の生活エリアが制限されてしまうため、生活環境の見直しが必要です。

3.自分でグルーミングをしなくなる

猫は通常、グルーミングをして自分の体を清潔に保つ習性があります。しかし、年齢とともに身体が硬くなり、自分で体を舐めることが難しくなります。また、シニア猫に多い歯周病や口内炎などの影響でグルーミングをしなくなることもあります。

進行すると、被毛が汚れたままになり、皮膚トラブルが発生することもあります。日々のケアの中で、毛並みや皮膚の状態に注意を払いましょう。

4.トイレの回数が増え、失敗が多くなる

トイレの回数が増えたり、失敗が増えたりするのは、体調の変化や認知機能の低下の兆候です。例えば、、シニア猫に多い慢性腎不全では尿量が増えるので、トイレに行く回数が増えたり、トイレまで間に合わずに失敗したりすることがあります。

また、トイレの場所を忘れてしまう場合もあるため、介護用のトイレやシートの設置を検討すると良いでしょう。

5.筋肉が減って痩せてくる、またはお腹が垂れてくる

年齢を重ねると、筋肉量が減少し、痩せてしまったり、お腹が垂れてきたりすることがあります。

これは栄養の吸収効率が低下し、代謝が落ちるためです。栄養バランスを考えた食事やサプリメントを取り入れることで、筋力の維持をサポートすることができます。

介護の基本心得:老猫と上手に付き合うために

ベッドに寝る猫

シニア猫との暮らしは、ゆっくりとした時間を大切にしながら過ごす特別なものです。

愛猫が安心して快適に過ごせるよう、以下の心得を参考に、無理のないお世話を心がけましょう。

無理をさせない環境作り

年齢を重ねた猫には、少しでも楽に動ける環境を整えてあげることが大切です。

高い場所が好きだった猫も、年を取ると登るのが難しくなります。スロープや低い段差を用意してあげると、無理なく好きな場所に行けるようになります。

また、寒がりになった猫には、ふかふかで温かい寝床を用意してあげましょう。冬には毛布やヒーターを取り入れて、猫が安心して過ごせる場所を作ってあげてください。

老いとともに、トイレまで移動するのが億劫になることもあります。近くにトイレを増やしたり、入りやすい形のトイレを選んだりして、猫の負担を軽減してあげましょう。ただし、今まで使っていたトイレの場所やトイレ自体を急に変えることは推奨されません。あくまで、新しいトイレを猫がアクセスしやすい場所に増やす、という観点でケアしてあげましょう。

定期的な健康チェック

シニア猫は体調の変化が出やすくなりますが、自分でそれを伝えることはできません。だからこそ、飼い主さんがしっかり見守ることが大切です。

高齢になると、年に1〜2回の健康診断がとても大切です。早めに異常を見つけることで、猫も安心して暮らせます。

ほかにも、体重が減っていないか、食事量に変化がないか、飲水量や尿量、便に変化はないかをこまめにチェックしましょう。もし急に体重が減ったり、食欲が落ちたりしたら、早めに獣医さんに相談してくださいね。

また、歩き方や毛づくろいの頻度、鳴き声など、普段の様子をよく観察しておくと、何か違うと感じたときにすぐ気づけます。気になる変化があれば、すぐに病院で診てもらいましょう。

飼い主さんの心の準備

シニア猫と過ごす時間は、若い頃とは少し違ったリズムになります。飼い主さんも心の準備をしておくと、穏やかに過ごせる時間が増えます。

年を取ると動きがゆっくりになりますが、それも自然なことです。猫のペースに合わせて、ゆっくり寄り添いながらお世話することで、穏やかな時間が流れます。

また、介護は飼い主さんにとっても大変なことです。無理をせず、疲れたときは家族やペットシッターに頼りましょう。心に余裕を持つことで、猫にも優しく接することができます。

まとめ

膝の上の猫

猫が年齢を重ねると、若い頃とは異なるお世話が必要になりますが、それは愛猫との関係がより深まる貴重な時間でもあります。シニア期には、猫が心地よく、安心して暮らせる環境を整えることが何より大切です。

愛猫の変化に気づき、優しく寄り添いながら無理のない介護を続けていくことで、猫とのシニアライフがより充実したものになるでしょう。


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