1.老化によるもの
猫は、老化によって性格が変わることがあります。
何にでも興味を持ち、活発に動き回る若いころと比べると、穏やかで落ち着いた性格になることが多いようです。
飼い主さんのそばを離れない甘えん坊な性格になる場合もありますし、反対に怒りっぽくなったり頑固になる猫もいるようです。
猫の老化による性格の変化は、年齢とともに体力の衰えや感覚が鈍くなり、周りに興味を持てなくなったり、不安を感じていたりすることが原因のひとつと考えられます。
それ以外にも、猫の老化によって性格が変わる理由のひとつとして「認知症」が挙げられます。
認知症の場合、呼びかけに反応しなくなる、攻撃的になるなど性格の変化以外にも、夜鳴きや粗相が増えるといった行動にも変化が見られることがあります。
老化や認知症自体を治す方法はありませんが、猫の様子を見ていて何か少しでも違和感を感じた場合は、すぐにかかりつけの動物病院に相談するようにしましょう。
2.ストレス
臆病で神経質な性格が多い猫は、環境の変化などに強いストレスを感じ、性格が変わる場合もあります。
引っ越しや部屋の模様替えなど、人間にとっては何気ないイベントであっても、猫にとってはストレスになってしまいます。
また、新しい猫を迎え入れたときも「飼い主さんを取られるのではないか」「縄張りを荒らされないか」という不安や心配がストレスになる場合もあります。新しい猫との相性が悪いと、持続的にストレスを感じることにもなります。
猫が不安やストレスを感じると、気性が荒くなったり、逆に隠れたまま出て来なくなったり、警戒心が強く臆病な性格に変わることもあるようです。
3.避妊・去勢手術
避妊手術や去勢手術を受けると発情期が来ないので、オス猫メス猫共に精神的に安定することが多いようです。
もともとの性格が大きく変わってしまうことはありませんが、攻撃的で気性の荒い猫は穏やかになる場合もあります。
もともと甘えん坊な性格の子が多いオス猫は、より甘えるようになる場合もありますし、以前と比べると飼い主さんの言うことをよく聞くようになる猫もいるようです。
それだけでなく、オス猫メス猫共に、発情期特有の鳴き声は無くなり、スプレー行為も減るまたは無くなるので、落ち着いたように感じる場合もあります。
避妊手術や去勢手術を受けると発情期によるストレスがなくなるため、性格が穏やかになったと感じることが多いようです。
4.病気
猫の性格が変わるのは、病気の可能性も考えられます。
普段は穏やかで大人しい性格の猫が、急に飼い主さんを威嚇したり攻撃的になったら病気やケガが原因で体に痛みや違和感を感じているのかもしれません。
また、猫の性格が変わる病気としてよく知られているのが「甲状腺機能亢進症」と「脳腫瘍」です。主に高齢猫に多く見られる病気と言われており、急な性格の変化に違和感を感じて動物病院を受診したところ、これらの病気が発覚する場合が多いそうです。
甲状腺機能亢進症の猫は、興奮しやすく攻撃的になる、落ち着きがない、食欲旺盛にもかかわらず痩せていくといった症状があらわれることがあります。
脳腫瘍の猫は、必ずではありませんが、頭が傾いたり、発作を起こしたりといった症状が出ることもあります。
突然飼い主さんを威嚇したり攻撃的になったりした場合は、甲状腺機能亢進症をはじめ、何らかの病気やケガが隠れている可能性もありますので、早めに動物病院で診てもらうようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、愛猫の性格が突然変わる理由や、考えられる病気についてお話しいたしました。
猫の性格は、猫の成長や老化など年齢が関係していたり、環境の変化などのストレスによって変わることがあります。
避妊手術や去勢手術によって穏やかな性格に変化する場合や、病気やケガなどの体調不良によって攻撃的になる可能性も考えられます。
もしも、猫の性格の変化に違和感を感じた場合は、病気やケガなど猫の体に異変が隠れているサインかもしれませんので、かかりつけの動物病院で一度診てもらうと安心です。
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