1.泳げたり水が好きかどうか
イエネコは中東の砂漠地帯を住処としていたリビアヤマネコが祖先であることから、ベンガルやアビシニアンなどのごく一部の猫種を除いては水に濡れること自体が苦手です。
他のネコ科動物でも、ライオンなど水が苦手な種はいますが、トラやジャガーは自ら好んで水に入ります。泳ぎも得意で、水中の獲物を捕って食べることもあるほどです。
ネコ科の中でひときわ泳ぎの能力が高いのは、「スナドリネコ」というヤマネコの仲間で、前足の指の間には泳ぎに適した水かきがついています。
スナドリネコは水の中にいる魚を前足で捕まえて食べることから、漁をするという意味の「漁(すなど)る」が由来となり「漁り猫」となったそうです。
ネコ科には自分から水に入っていく動物がいると分かると、猫も水への抵抗感が薄れてくれたらシャンプーがしやすくなるのにな…と思ってしまいますね。
2.喉をゴロゴロ鳴らせるかどうか
猫は嬉しい時やリラックスしている時に喉をゴロゴロと鳴らすことがありますが、実はネコ科の動物の中には、「喉を鳴らせる種」と「鳴らせない種」がいるのです。
喉を鳴らせる動物は、猫以外にジャコウネコ・チーターなど、喉を鳴らせない動物は、ライオン・トラ・ヒョウ・ジャガーがいます。
どうして同じネコ科なのに違いがあるのかというと、頭蓋骨の後ろ側と喉の前側、舌の元となる部分を繋げる役割を果たしている「舌骨」の状態が異なるからです。
舌骨が完全に硬くなり骨化していると喉をゴロゴロ鳴らせて、骨化しきっていない柔らかい状態だと喉は鳴らせません。
その代わりに、喉を鳴らせない動物は吠えることができます。一見似ているようでも、そもそもの体のつくりが違うのです。
3.昼間に活動するかどうか
猫は薄明薄暮性の動物で、昼行性や夜行性の獲物が狙いやすくなる明け方と夕方に活発に活動します。
猫が夜も明けきらないくらいの早朝に起きてご飯をねだってきたり、夕方〜夜のあたりで運動会が始まったりするのはこの性質のためです。
一方で、ネコ科のチーター・ピューマなど、昼間に活動する昼行性の動物もいます。太陽の下で颯爽と走り、獲物を捕らえる姿をテレビなどで見たことがある方も多いのではないでしょうか。
また、ライオンやトラなど夜間に活動する動物もいるなど、メインの活動時間は種によって様々です。
4.高いところから下りるのも得意かどうか
猫といえば高いところに登るのが大好き。しかし、登るのは得意でも下りるのは苦手なようで、木の上に登った野良猫がなかなか下りられなくなっている姿を見かけることもあります。
猫の爪は登る時にはしっかり引っかかるようにできていますが、頭から下りようとするとうまく引っかからないのです。
マーゲイやウンピョウといった樹の上で生活するネコ科動物は高いところから下りるのも得意で、柔軟な足の関節や鋭い爪を活かして頭から下りられます。
5.耳裏に白い模様があるかどうか
野生のネコ科動物には、耳の裏に「虎耳状斑(こじじょうはん)」と呼ばれる白い斑点の模様があります。
虎耳状斑は、
- 狩り時に仲間とのコミュニケーションに使う
- 子供が親を探す時の目印になる
- 背後の敵に威嚇牽制ができる
- 森や林の中で姿が目立ちにくい
といった野生に生きる動物にとって重要な役割を担っているのです。
猫との違いで言えば、野生であるヤマネコやスナドリネコには虎耳状斑があって、イエネコの耳の裏にはない(あるとしても痕跡程度)という点が異なります。
まとめ
猫とネコ科動物を見比べてみると、顔立ちや仕草など似ている点が多いです。
一方で、一部のネコ科動物は猫のように喉をゴロゴロ鳴らせない、トラやスナドリネコは水が好きで泳ぎが得意、野生のネコ科動物には耳裏に白い斑点がある、という違いもあります。
猫以外のネコ科動物を身近で見ることはあまりないですが、観察できる機会があれば違いに注目してみると面白いでしょう。
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