1.異性へのアピール
猫のスプレー行為が多くなるのが発情期です。異性の気を引くために、においをつけてアピールします。去勢していないオスに多く見られますが、メスがスプレー行為をすることもあります。
猫の繁殖期は個体差がありますが、季節性があることが多く、季節性がある場合は年2回で、2~4月、6~8月がピークである場合が多いです。この時期にスプレー行為が行われることが多いのですが、室内で飼われている猫は、季節を問わずスプレー行為をすることがあります。これは日照時間が関わっているためで、室内飼いの猫は年間を通して夜間も照明のある場所で過ごしているからです。
2.テリトリーの主張
縄張り意識の強い猫は、自分のテリトリーを主張するためにスプレー行為をすることがあります。
新しく猫をお迎えした時や、他に相性の悪い猫を一緒に飼っている場合に、自分のテリトリーに他の猫が入るのを嫌い、スプレー行為をしてしまうのです。
窓の外に知らない猫がやって来るようになった場合も、スプレー行為をすることがあります。
3.ストレスを抱えている
スプレー行為の原因には、ストレスが関わっていることもあります。猫はストレスを感じやすい生き物で、特に環境の変化には弱いと言われています。引っ越しや部屋の模様替え、家族が増えた、あるいは減ったなどでストレスを感じてしまうのです。
トイレが気に入らない場合にも、スプレー行為をしてしまうことがあります。トイレが汚れていたり、サイズが合っていない、猫砂が気に入らないなどが原因です。
甘えん坊の猫では、飼い主に構ってもらえない寂しさから、スプレー行為をしてしまうこともあるようです。性格には個体差があり、構われることがストレスになって問題行動につながるケースもあります。愛猫の性格を考慮して、適切な距離感を保てると理想的です。
スプレー行為の対処法
猫がスプレー行為をするのは、男の子のマーキングの意味があります。つまり、自分のにおいをつけてアピールしているのです。少量の濃い尿を、壁や家具、カーテンなどの高い位置に吹き付けます。強烈な臭いがあるので悩まされるところです。
スプレー行為をやめさせる最も効果的な方法が去勢手術と言われています。全身麻酔での手術なのでリスクないとは言えませんが、生殖器系の病気を予防できるメリットもあります。獣医師と相談のうえ、検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、女の子でも生殖機能が関係なくスプレー行為を行う場合もありますので、その場合は避妊手術は影響をしないこともあります。
また、不妊手術をしても稀にスプレー行為が残ってしまうことがあります。そのような場合は、尿をかけた部分の臭い除去したり、トイレの数を増やすことでスプレー行為をしなくなることもあります。
ストレスを抱えている場合は、その原因を取り除いたり、環境を整える、遊んであげるなどで解消してあげて下さいね。
まとめ
猫の「スプレー行為」は完全室内飼いの場合はとくに頭を悩ませてしまう困った問題なのは間違いありません。しかし、猫にとっては本能からしてしまうことです。
そのため、スプレー行為をした猫を叱るのはやめましょう。
まずは愛猫がスプレー行為をしてしまう原因をきちんと解明し、正しく対処してあげることが大切です。
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