猫のしゃっくりの原因4つ
1.大食いや早食い
大食いや早食いはしゃっくりを引き起こす原因の1つです。大食いや早食いで食べ物・空気が一気に胃の中に入ると、その刺激で横隔膜の痙攣が生じます。
大食いや早食いはしゃっくりだけでなく、胃捻転や胃拡張といった命に関わる危険な病気の原因にもなるので、早食い防止食器を用意するなどの対策をするようにしましょう
2.激しい運動をする
じゃれたり走り回ったり、猫が激しい運動をすると横隔膜の周りの臓器が動き、その刺激によって横隔膜が痙攣することがあります。
猫が落ち着けばしゃっくりも次第に収まっていくので、心配はありません。
3.ストレス
ストレスによって胃腸に負担がかかると、その刺激で横隔膜の痙攣が誘発されることも。
猫のストレスは、新しい環境・孤独感・衛生面(トイレがきれいか)・外出・動物病院での診察などがあります。
猫のしゃっくりがこういったストレスによるものである場合、猫の環境を快適にし、ストレスの原因を取り除く努力をすれば、しゃっくりを軽減させることができます。もし思い当たるものがあれば、しっかり改善してあげてください。
4.病気
猫のしゃっくりは生理的な原因が多いですが、なかには病気が原因になっていることがあります。
猫が頻繁にしゃっくりをする・しゃっくりが止まらない(しゃっくりは通常数秒~数分収まります)などあれば、一度動物病院を受診してみましょう。
猫のしゃっくりと病気の関係
しゃっくりを引き起こす病気は、横隔膜に刺激をあたえるようなものや横隔膜や呼吸に関する筋肉を司る脳・神経に異変が生じたときです。
たとえば次のようなものがあります。
呼吸器疾患
呼吸器疾患に多く見られるくしゃみや咳というのは、しゃっくりとよく間違われる症状です。飼い主がしゃっくりと思っていたものが実は咳などの呼吸器疾患であることも…。
猫のしゃっくりは人のように「ヒッ」と音が出る様子はあまり見られず、お腹が波打つように出ます。反対に猫のくしゃみは「くしゅん!」咳は「スゴー」といった音が出るので、音の有無をポイントに見分けてください。
肥大型心筋症などの心疾患
猫に多い肥大型心筋症ですが、これは心臓の筋肉が厚くなりポンプ機能が低下する病気です。他の心疾患も同様に、心臓が大きくなることで横隔膜や周辺の神経が押されるようになると、しゃっくりが生じる可能性があります。
肥大型心筋症は症状がなくても、実はかかっているという猫も多くいます。突然死の原因にもなるため、健康診断の機会に詳しく調べてみてもいいでしょう。
逆流性食道炎などの消化器疾患
逆流性食道炎とは、胃の内容物が食道に逆流することで食道に炎症が起きる病気です。これにより舌咽神経(喉・舌・耳の感覚を司る神経)が刺激されて横隔膜の痙攣を誘発し、しゃっくりが出ることがあります。
また胃腸炎などで胃腸が拡張するなどの異常が起こると、同様にしゃっくりが出ることも。なお、これらの病気がある場合は、嘔吐や下痢といった消化器症状が同時に見られることがほとんどです。
脳や神経の病気
脳や神経に異常があると、横隔膜が直接刺激されなくてもしゃっくりが生じます。
たとえば、延髄(呼吸や心拍などをコントロールをする脳の一部)で脳梗塞や腫瘍ができるとしゃっくりが出たりすることも。高頻度で現れる病気ではありませんが、長く続く・繰り返すしゃっくりには要注意です。
猫のしゃっくりの止め方
猫のしゃっくりは、生理的な物であれば自然に収まるので様子を見るのがベスト。しかしどうしても早くしゃっくりを止めたいのであれば、次のような方法を試してみましょう。
- 水を飲ませる
- 胸部を優しくマッサージする
この二つの方法は、横隔膜への刺激を抑える効果があります。ただし、無理には行わないでください。猫が嫌がっている場合は、逆効果となる場合もあるので何もせず様子を見ていてあげましょう。また、しゃっくりの途中に無理矢理水を口に含ませると肺に誤嚥する可能性もあるので注意してください。
なお、しゃっくりの他に気になる症状が見られる場合は動物病院を受診してください。
人同士では驚かせる・息を止めるなどの方法が取られたりしますが、その効果はイマイチで猫にも悪影響でしかないので控えましょう。
まとめ
猫も人と同じようにしゃっくりが出ますが、その原因は生理的なものもあれば、病的なものもあります。病的なものは他の症状も一緒に現れることがほとんどなので、しゃっくりだけでなく猫を全体的に観察してみて、異常があれば動物病院を受診してください。
また猫のしゃっくりは生理的なものであれば自然に止まるので、無理に何かしようとしなくてOK!それよりも大食い・早食いをやめさせたり、ストレスをかけさせないようにしたり、まず日常の環境を見直してみましょう。
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