1.肥大型心筋症
猫の突然死の原因として多いのが、肥大型心筋症という病気です。肥大型心筋症になると心臓の筋肉が厚くなり、正常に血液が循環されなくなってしまいます。
肺や胸に水が溜まったり、不整脈や心不全を引き起こしたりという症状が出ますが、特に恐ろしいのは血液の流れが滞ってしまうことで血栓ができてしまうことです。
血栓が動脈を詰まらせる「動脈血栓塞栓症」を発症すると、目立った症状が出るほど病気が進行していなくても、猫が突然死してしまうことも…。
肥大型心筋症は遺伝なども関連しているといわれており予防法がなく、猫の寿命を延ばすには早期発見して、治療により病気の進行を遅らせるしかありません。
しかし心筋症は初期段階ではほとんど症状が出ないため、飼い主さんが愛猫の異常に気づいたときには、すでに末期になっていることが多いです。
突然死を防ぐ対策として愛猫には定期的に健康診断を受けさせて、心臓のエコー検査や血液検査で心筋症になっていないかどうかを確かめましょう。
2.フィラリア症
フィラリア症は、蚊によって媒介される寄生虫が心臓や肺に寄生することで引き起こされる病気です。咳や嘔吐、食欲不振といった症状が出る場合もあれば、わかりやすい症状が出ず病気の発見が難しい場合もあります。感染に気づかないうちに心臓や肺がダメージを受けて、猫の突然死を引き起こすことも。
完全室内飼育をしている猫も、家の中に入ってきた蚊に刺されてフィラリア症に感染してしまう可能性はゼロではありません。フィラリア症は毎月の投薬により予防できるので、動物病院で薬を処方してもらって予防を徹底しましょう。
3.食べ物や植物による中毒
ネギ類やチョコレートなど、猫の体に有害な成分が含まれる食べ物を摂取してしまうと、中毒症状を引き起こしてしまいます。症状が重い場合には、突然死の原因になることもあるので注意が必要です。
食べ物だけでなく、タバコや薬品を誤飲・誤食した場合にも中毒死のリスクがあります。猫に有害な食べ物を与えないことはもちろん、誤飲・誤食を防ぐために有害な物は猫の手の届かない場所で保管しましょう。
また植物の中にも猫に有害なものが存在しており、家に飾っている観葉植物を猫が舐めたりかじったりして中毒を引き起こし、命を落としてしまうことも…。
特にチューリップやユリ、ヒヤシンスなどのユリ科の植物は危険度が高く、猫の急性腎障害の原因になるので要注意です。愛猫の命を守るために、猫にとって有害な植物は家に置かないようにしましょう。
もしも愛猫が有害な食べ物や植物を口にしてしまった場合は、動物病院に連れて行ってください。様子を見ていると手遅れになってしまうかもしれないので、速やかに適切な行動をとることが大切です。
まとめ
今回は猫の突然死の原因として、代表的なものを3つご紹介しました。愛猫が若いうちは「まだまだ元気でいてくれるはず」と飼い主さんも油断してしまいますが、元気そうに過ごしていた猫が突然亡くなってしまうこともあるのです。
心の準備もできないままに愛猫と別れることになるのは、何としても避けたいですよね。愛猫に長生きしてもらえるように、予防を徹底しましょう。また肥大型心筋症をはじめとして、病気を早期発見することが猫の長生きの秘訣のひとつです。最低でも年に1回は健康診断を受けるようにしたいですね。
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