我が家のは猫は17歳目前のシニア猫。
耳の付け根に腫瘍がある以外は、ある程度元気でまだまだ若々しいシニア猫です。
そんな我が家のシニア猫が、先日夜中に急に歩けなくなりました。
歩けない、というよりは、よろけてしまい立てなくなった状態と言った方が近いかもしれません。
我が家の猫は耳の付け根に腫瘍があるので、脳に転移し障害が出たのかも…と覚悟したのですが、翌日にはけろっとしており、病院での診断は『前庭疾患』かな?とのことはでした。
我が家の猫はシニア猫ですが、『前庭疾患』はシニア猫特有の疾患ではなく、年齢など関係なくどんな猫でもなる可能性があるのだそう。
あなたの猫も今なるかもしれない、『前庭疾患』とはどのようなものなのか、私が実際に目の前で見た症状や原因、動物病院の先生の話なども交えながら、お伝えしたいと思います!
◆『前庭疾患』とは?
平衡感覚やバランス感覚を司る前庭神経という部分が何らかの炎症を起こし、バランス感覚を失っている状態のことを言います。
我が家の猫は症状が治まっていたこともあり、詳しい原因までは、猫の年齢やストレスを考慮して調べなかったため、原因のわからない『前庭疾患』と言われましたが、『前庭神経炎』や『前庭神経障害』『前庭失調症』という呼び方もあるようです。
基本的にはシニア犬がなりやすい病気として知られているそうですが、猫もまれになるのだそう。
犬の場合はシニアが多いようなのですが、猫は年齢や持病などとは関係なく前庭疾患の症状があらわれると言われています。
◇前庭疾患の症状とは?
①ふらつき
②眼振
③頭が傾く
④横転
などがよくある症状だと言われています。
また、めまいがきつく、嘔吐する猫もいるようです。
人もその場でくるくる回り、バランス感覚を無くしている時は世界が回ってみえ、まっすぐに歩けないと思います。
猫が前庭神経に何らかの障害や炎症を起こしている時は、まさに人が平衡感覚をなくしているような状態です。
猫がよろめいたり、猫が歩けなくなったり、猫が急に倒れたり横転するのは、世界がぐるぐる回っているように見えるから、と言えるでしょう。
基本的には2~3日で猫のめまいなどの症状は緩和していき、2~3週間程度で全ての症状が治まるそうです。
◆我が家の猫の様子
我が家の猫は、嘔吐はしませんでしたが、めまいがきつかったようで、立とうとしても立つことができず横転を繰り返していました。
ただ、本人はバランス感覚をなくしている以外に『しんどい』などの症状もなかったようで、倒れても倒れても立ちが上がり、お気に入りのソファに乗ろうとジャンプを繰り返すため、大変でした。
また、見てすぐにわかるくらい、眼振もひどかったです。
黒目が左右に激しく揺れ、まさに猫が『目を回している』ということが見ただけでわかる状態でした。
頭は右に少し傾いてはいましたが、はっきりわかるほど傾いてはおらず、なんとなく右よりかな…?という程度でした。
症状は4時間ほどで治まり、翌日には普通に歩いていました。
◆症状が出ているときに『しておけばよかった』こと
すばり、動画の撮影です!
私は動揺してしまい、動画を撮り忘れてしまったのですが、正確な症状を獣医さんに伝えるには動画でお見せするのが一番分かりやすいです。
後に病院にいくことを考えて、立てない様子や眼振などは動画に撮っておくと症状をしっかりと先生に伝えることができますよ。
◇めまいを起こしているときの過ごし方
めまい以外に体がだるいなどの症状がない場合、猫はまっすぐ歩けないにも関わらず、自由に歩こう、ジャンプしようなど、普通に生活しようとします。
しかし、猫がめまいを起こしている最中は、ふらついて高いところから落ちたり、家具に頭をぶつける可能性も高いです。
その結果、猫が怪我をしたり、脳震盪を起こしたりする可能性もあるので、ふらつきなどの症状が残っている場合には段差のないケージで過ごしてもらうようにしましょう。
◇前庭疾患の原因は?
猫が前庭疾患を起こす詳しい原因はよくわかっていないのだそう。
中耳炎など耳の病気で同じような症状が出ることもあるようですが、耳の異常がなくても、前庭疾患を起こすことも少なくないようです。
我が家も耳の中は目で確認できる範囲のみ確認してもらいましたが、異常はみられませんでした。
前庭疾患の症状が長引く場合は脳障害など、他の病気が疑われるため詳しい検査が必要となるようです。
いかがでしたか?
前庭疾患は原因がわからない疾患のため、猫が前庭疾患にならないようにする方法も今のところはないようです。
猫が急に倒れたり、歩けなくなったりすると焦ってしまうと思いますが、『こういう病気がある』と知っているだけで、できることは変わってきます。
私はすごく動揺し、動画を撮り忘れ、めまいを起こしてるから動かないだろう、と少しの間フリーにしてしまい猫に怪我をさせそうになったことを後悔しています。
こういう病気がある、ということを知り、もし猫がよろめいたり、倒れたりしたら?と少しでもシミュレーションしておくと後悔も減るはずですよ!