猫はそもそもとても警戒心の強い動物。ということは、結構ビビリな性格です。
大きな物音に文字通り飛び上がる瞬間を何度も目撃したことがありますし、毎回爪を切るときには嫌がって噛まれないように細心の注意を払います。
しかし、どうして猫はこんなものにビクビクするのか?一緒に暮らしていて不思議に思うことがありませんか?
今回は、猫が嫌い、苦手だと思うものに対して、その理由と対策について調べてみました。
■猫が嫌いなもの「大きな物音」
突然ドアがバタンと閉まった、外から救急車のサイレンが聞こえた、そんな日常ありがちな音に、猫は過剰に反応することがあります。
ある猫雑誌のアンケートによると、猫が嫌うことランキング1位がこの「大きな音」でした。なんと64.4%の猫が嫌っているとか。
「雷や花火の音に驚いてすっ飛んで逃げていった」
「掃除機をかけるといつも隠れます」
など、確かに猫は大きな音が苦手のようです。その理由として、
①本能的に危険を感じる:どんな動物も、「今まで聞いたことのない音」「得体の知れない大きな音」が聞こえると警戒します。
特に猫は聴覚が発達した動物。その優れた聴覚は、犬の2倍、人間の8倍優れているという意見も。そんな猫には、大きな音は特に不安を感じてしまうのでしょう。
②飼い主さんの様子がいつもと違うから:猫が大きな音がしたときに警戒するのは、花火を見て飼い主さんが興奮していたり、雷が鳴ると怖がるなど、いつもと違う様子をするからだ、という意見もあります。
猫にとって「昨日のような今日、今日のような明日」という変わらない日常がなによりも大切。いつもと違う飼い主さんは、猫を不安にさせるのかも知れません。
③突然でびっくりするから:確かにその通り。リラックスして寝ているときに、いきなり玄関のチャイムが鳴らされたり、バタンと大きな音でドアが開けば猫でなくてもびっくりしますよね。
■猫が苦手なもの「爪切り」
毎月のビクビクタイム、といえば猫の爪切り。我が家では液状のおやつをペロペロしている隙にサクサクと爪を切るというのがスタンダードなやり方ですが、この猫の爪切りに苦戦する飼い主さんは多いようですね。
「私が爪切りを持つと逃げ回り、捕まえようとすると威嚇のポーズ。やっと捕まえても体を左右に振ったり、ケリケリ全開で逃げてしまいます。」
という本当に「苦手!」と思っている猫ちゃんは決して珍しくありません。その理由として、
①体を拘束されるのが苦手:猫の爪切り。体を拘束しますよね。特に猫が嫌うのは前足を掴まれることでしょう。こうされると最大の防御である猫パンチが繰り出せませんから、猫はかなり焦るはず。気持ちは分かりますが。。。
②過去に怖い、痛い思いをした:猫の爪切り、慣れないと血管の部分まで切ってしまいます。爪切りは失敗すると、血が結構出ますから猫も飼い主さんもパニックになることが。
特に爪が黒い場合は本当にやりにくいです。以前爪切りで痛い思いを経験した猫は、やはりいつまでたっても苦手意識が抜けないかも知れません。
③飼い主さんの「やるぞ」という気迫が怖い:猫はとても敏感な動物。死を予感するオスカー君のように、飼い主さんの「今日こそはやるわよ!」という気迫を敏感に感じ取ってしまうのかも。
猫が苦手なのは、「いつもと違う」ことですから、猫の爪を切るときは、飼い主さんもリラックスを心がけると良いでしょう。
■猫が嫌い、苦手なことをするときの対策
大きな物音、爪を切ること、これはやめようとしても出来ませんよね。可哀想ですが、猫の方に慣れてもらう他はありません。
しかし毎回ビビる姿を見ると、やはりとても可哀想。そう思うときの対策が「アメとムチ」でしょう。嫌いなことと好きなことをセットで記憶させるのです。
大きな音がしてびっくりしたときは、優しく抱き上げておやつをあげたり、爪を切らせてくれたらご褒美にマタタビをちょっとあげるなど、嫌なことをしたら必ず猫が喜ぶことをセットでしてあげると、猫は嫌い、苦手なことをされてもそれの印象がちょっと変わるはずです。
■最後に
いかがですか。猫が嫌い、苦手なことは猫それぞれ。爪切りはすんなりやらせるけど、ブラッシングは嫌う、など猫によって個体差があります。
愛猫の嫌い、苦手なことを、飼い主さんはよく観察しておくことが大切です。