猫の習性、猫の癖、猫の行動パターン。どの猫もだいたい同じなのでは?と思っている人は、あまりにも猫のことを知らない人ですよね。
猫と暮らしていると、その性格の違いと猫の行動の個性に驚かされることがたびたびあります。人間の性格も10人十色ですが、猫もまさしく10猫十色。
人間と動物をテーマにした専門チャンネル『アニマルプラネット』の人気長寿番組、「猫ヘルパー~猫のしつけ教えます~」のホスト兼エグゼクティブプロデューサーであるジャクソン・ギャラクシーは、猫の性格について、
「猫の性格は大きく分けて3つのタイプがある」
と語っています。猫の行動学専門家である彼が分類する猫のタイプとは?ちょっと個性的なこの猫のタイプ、あなたの愛猫にも当てはまるでしょうか?
■猫のタイプ1:モヒート猫
モヒートとはお酒のカクテルの名前です。アメリカで友人宅のパーティに招かれたとき、玄関を開けるなり満面の笑みで出迎えてくれ、親しげにハグしながら、
「まずはモヒートはいかが?」
と渡してくれる、そんなシーン、映画でよく見かけますよね。
猫のタイプ1のモヒート猫とは、そんなフレンドリーで接客上手な猫のことをいいます。モヒート猫ははじめて会った人にもしっぽをピーンと立てて近づき、8の字をかくように足元をまわります。
そしてモヒート猫は、あなたが伸ばした指に自分の額や頬をグリグリと押し付けて親愛の情を示します。
モヒート猫とは、見知らぬ相手を警戒せず、自分の体を触らせ、触れ合う喜びを相手に与えると同時に自信を持って相手をマーキングして自分のニオイをつける猫のことを言うのだとか。
「まさに飼い主さんが目指すべき、理想の猫のタイプがこのモヒート猫です。」
ジャクソン・ギャラクシーは、自分の家が大好きで、他人を恐れない、自分に対して自信がある猫を「モヒート猫」と呼んでいます。
■猫のタイプ2:ナポレオン猫
「ナポレオン・コンプレックス」という言葉をご存知ですか?この言葉は、「過剰に支配欲が強い人」を表す言葉です。
自分の縄張りを、本当に自分のものだという自信が持てないために、よそ者を排除したり、喧嘩をふっかけて縄張りを守ろうとします。
このような行動を取る猫は、ジャクソン・ギャラクシーは「ナポレオン猫」と名付けて分類しています。
ナポレオン猫は、室内で快適に暮らしていても、いつも自分の縄張りを誰かに取られるのではないかと極度に恐れています。
そして飼い主さんに対しても心を開きません。警戒するあまり、触らせないのはもちろん、壁や柱など、家中のいたるところを引っ掻いてマーキングします。
ナポレオン猫は、生まれた時から外で野良猫として暮らしてきた猫に多い性格だとジャクソン・ギャラクシーは語っています。
■猫のタイプ3:内弁慶猫
モヒート猫は玄関の前でお腹を見せてごろりと横たわっている猫。ナポレオン猫は、すぐに攻撃できるように高い場所から周囲を観察している猫。そして最後の内弁慶猫は、部屋の真ん中を決して横切らず、押し入れやベッドの下に隠れてばかりいる猫のことをいいます。
内弁慶猫は、決して人間が嫌いというわけではありません。ただ自分に自信がないので、他人や他の猫と積極的に関われないのです。
そしてこちらから関わろうとすると、逆にショックを受けてしっぽを足の間に挟み込んでコソコソと姿を消してしまうはず。
内弁慶猫は、「貴方はあなた、私はわたし」というツンデレなタイプの猫が当てはまります。
そして内弁慶猫は、飼い主さんともクールな関係を求めてくるでしょう。最も猫らしい猫といえそうです。
■最後に
いかがですか。猫の動物行動学者、ジャクソン・ギャラクシーが語っていた猫の3つのタイプ。あなたの愛猫ちゃんは、当てはまっていたでしょうか?
我が家の猫の場合は、性格はモヒート猫ですが、それは家族限定。お客さんがくると内弁慶になって決して姿を現しません。
モヒート猫プラス内弁慶猫のミックスというところでしょうか。
ジャクソン・ギャラクシーは、
「猫と仲良くなりたかったら、自分の履いていた靴下をプレゼントするといいよ」
と言っていました。なるほど。そのプレゼント、確かに猫は気に入ってくれるかもしれません。まぁ、猫の飼い主さんには嫌われる可能性はありますけどね。