猫の毛柄。基礎知識として知っておきたいのは、まずそもそも猫の毛柄は最初は「キジトラ」の猫しかいなかったということ。
現在では、わかっているだけでも、キジトラ、白黒、白、黒、三毛猫、サバトラ、グレー猫、茶トラ、渦巻き柄、ヒョウ柄、シャム柄、アビシニアン柄と実に様々。でもこれは、決して自然にできた毛柄だけではないのです。
猫の毛柄は人間の人工的な方法と、自然の毛柄がかけ合わさってできたもの。人間がペットとして最適な動物として猫を改良したことを考えれば、毛柄だけでなく、その影響は性格にもおよんだのではないでしょうか。
猫飼いさんもうすうす感じているらしい、やっぱり毛柄によって猫の性格は変わる?という説、今回はキジトラ・白黒・三毛猫の性格の特徴について調べてみました。
■キジトラ柄の猫の性格とは
猫の毛柄の本家本元。現在でも砂漠で暮らす猫の毛柄はこのキジトラ柄です。(野良猫にはいろんな柄がありますが)
大昔、猫の故郷だった砂漠や乾燥地帯では、おそらくこのキジトラ柄が最も目立ちにくい柄だったのでしょう。小柄な動物だった猫が、大型の動物に狙われながらもしぶとく今まで生き抜いてこれたのは、この毛柄のおかげかも知れません。
そんな野生の柄を受け継いでいるだけあって、キジトラの性格はやはりワイルドだというのがもっぱらの評判。プラス初対面の人にはなかなか打ち解けない警戒心の強さも持ち合わせています。
もしキジトラの猫と仲良くなりたい!と思ったら、子猫のうちから一緒に暮らすか、成猫ならじっくりと時間をかける必要がありそうです。
キジトラ柄の猫は遊び方もワイルドで、おもちゃで遊んでいてもフルに戦闘モード。本気でじゃれつくので飼い主さんは引っ掻かれないように注意した方が良さそう。
しかしその反面、一度心を許すとデレデレの甘えん坊にあるのがキジトラ柄のとくにオス猫の方。飼い主さんにべったり甘える猫が多いようです。
ちなみにキジトラの「キジ」は鳥の「キジ」のメスの茶と黒が混じった色とそっくりなため、この名前がつけられたそうですよ。
■白黒猫の性格とは
かの清少納言はこの白黒の毛柄の猫が大好きだったそうです。枕草子には、「猫はうへのかぎり黒くて、腹いと白」(猫は背中が黒くてお腹がまっ白な猫がベスト)という1文があります。
一般的に白猫は臆病で繊細な性格、黒猫は楽観的で大胆な性格だと言われていますが、白黒猫の場合も、白黒の配分次第で性格が変わるようですね。
白の柄が多い猫は、白黒でもやはり臆病で繊細な性格のようです。ちなみに白の毛柄が部分的に入るのはSという遺伝子が働くためであり、全身真っ白の白猫のWの遺伝子とは違うそうです。
同じ白の毛柄でも遺伝子は違うなんて面白いですね。
■三毛猫柄の猫の性格とは
ご存知の通り、三毛猫はほとんどがメス猫です。よく三毛猫はきまぐれでツンデレな性格だと言われますが、これは本来持っている「猫」ならではの性格。三毛猫はもっとも猫らしい猫の性格をしているといえそうです。
そもそもなぜ猫はペットなのにきまぐれでツンデレな性格なのか?この三毛猫の性格にはいろんな説がありますが、三毛猫は日本でも海外でも人気があるため、人間がちやほやしたためにこのような性格が出来上がったのではないでしょうか。
三毛や茶トラのオレンジ色の毛柄を作る遺伝子、O遺伝子はヨーロッパよりもアジアに多く、日本にいる三毛猫はヨーロッパの3倍とも言われています。
そのため三毛猫は海外でもそのままの名称「MIKE」と呼ばれて珍重されているそうです。(英語ではブチを意味するキャリコとも呼ばれています。)
■最後に
やっぱり毛柄によって、猫の性格には特徴があるのかも?しかし猫も人も、遺伝子のほかには「環境」が性格形成には大きく関わります。
ワイルドなキジトラの野良猫が、ほんの1年もたたないうちに飼い主にべったり離れない甘えん坊の性格に変わった、という話を聞いたことがありませんか?
人の性格の場合、遺伝子が6割で環境が4割、という説がありますが、猫の場合はどうなのでしょうか?
1ついえることは、どんな柄の猫でも、一旦心を許せば、飼い主さんをデレデレにさせることができる、ということですね。猫ってやっぱりすごいです。