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猫にマタタビ・猫草・キャットニップ。猫と植物に関するQ&A



猫はよく吐く動物です。それを心配する飼い主さんがよく質問するのが



「猫草をあげた方が良いのでしょうか?」



ということ。これは猫によってケースバイケースですが、完全肉食の猫が、なぜ猫草やマタタビを好むのか、考えてみると不思議ですよね。



猫と植物。猫にとって、好きな植物と危険な植物があります。飼い主さんとして必要最低限な知識は知っておくと良いでしょう。



 

■猫草は猫にとって栄養になるの?




完全肉食の猫。でも欲しがるのなら、猫草は猫の体にとって良いのかも。しかし栄養としてはどうなのでしょうか?



猫は体の構造上、猫草などの植物を食べても胃で消化することができません。猫草を食べさせても、多くはそのままウンチとして排出されてしまうとか。食べてもすぐに吐き出してしまう猫もいます。



猫草は特に猫にとって栄養になるものではないそうです。猫が好まないなら、与えなくても何の問題もありません。



猫が猫草を好むのは、単になんとなく好き、という嗜好性の問題と、毛玉を排出したいという2つの理由が考えられるそうです。



もし猫草に興味がない猫に、どうしても猫草を食べさせたい場合は、猫草を2,3本ちぎってウォーターボウルに浮かべておくたら、面白がって口に入れた、という事例を聞いたことがあります。参考にしてみてください。



 

■マタタビを与える時の適量はどれぐらい




猫がよだれを垂らして踊るほど好きだというマタタビ。マタタビはツル性の落葉植物。古くから日本の山地に自然に自生していた植物です。



猫もマタタビが大好きですが、実はこのマタタビ、人の滋養強壮にも効果があるとか。日本では漢方薬の一種としてマタタビを使うこともあるそうです。



マタタビの中に含まれているマタタビ酸やマタタビラクトン、アクチニジンという成分が猫を興奮させるといいます。



あまりの興奮ぶりにあげるの怖い、という飼い主さんもいるようですが、マタタビのあげすぎで猫が死んだ、という事例は聞いたことがありません。



しかし大量にあげすぎるのも心配ですよね。猫にマタタビを与える時はだいたい「ひとつまみ程度」の量が安心です。



 

■キャットニップはどんな時に使うと良いの?






キャットニップはシソ科の植物。ハーブの一種です。別名は「西洋マタタビ」。



キャットニップの見た目はシソにそっくりですが、葉や茎を触れるとミントのような香りがします。そのせいで犬ハッカ、と呼ぶこともあるとか。



このキャットニップには、ネペタラクトンという成分が含まれていて、それが猫に興奮作用をもたらすと考えられています。



しかしこの興奮作用は持続時間が短いのも特徴の1つ。5分から15分程度で猫は興奮状態から覚めると言います。



新しいおもちゃにふりかけるなど、あくまでも「一時的に猫の気を引きたいとき」に使うのが有効でしょう。



 

■中毒になったり、体に害はないの?




マタタビ、猫草、キャットニップ、どれも少量なら猫の体に害を与える危険はありません。しかしマタタビ酸に含まれる物質は、麻酔薬に似た作用があると言います。



マタタビを一度に大量に与えると、猫の呼吸中枢が侵される危険はあります。また、これは覚えておいて欲しいのですが、キャットニップは葉っぱや茎は無害ですが、キャットニップの種だけを大量に猫に与えた場合、稀に中毒になる場合があるそうです。



 

■似たような雑草を与えても良いの?




猫草以外でも、猫が好んで口にする植物があります。個体差があるかもしれませんが、我が家のカイトは猫じゃらしの葉っぱが大好き。



市販されている猫草は、ほとんどがイネ科の牧草であるエンバクです。猫草が好きな猫は同じイネ科の雑草も好む傾向があるかも知れません。



しかし外に自生している雑草は除草剤がついていたり、回虫などの虫の卵が付着しているかも。中毒や病気の可能性を考えると、安易に雑草を与えるのは危険です。



 

■最後に




猫が好むマタタビ・猫草・キャットニップ。大量にあげなければ、猫の体に害はない植物です。逆に猫に危険な植物の代表がユリ。



ユリは花も茎も葉っぱも猫にとって有害な植物です。ユリを生けている花瓶の水も危険だという意見もあります。猫がユリを口にすると下痢、嘔吐、呼吸困難、手足のしびれなどの症状が出るとか。



猫を飼っている家庭では、ユリは飾らないほうが安心です。
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