愛猫のブラッシングは毎日の日課。しかし普段はあまり気にしていないのが猫の「お尻」です。
オシッコに比べるとあまり臭わないはずの猫のウンチ。しかしなんだか最近、愛猫のお尻がとっても臭い!
そんな場合、考えられるのが「肛門のう」の臭いです。肛門のうとは、肛門の左右横にある小さな袋のこと。
愛猫のお尻をじっと観察してみてください。肛門の左右に小さな穴が空いているのがわかります。これが肛門のうの開口部。
ここでは茶色い分泌液が溜められています。猫が興奮したり、排便するときなどに排出されるのですが、この分泌液、とっても臭いので有名です。
この分泌液は溜まりやすい猫と溜まりにくい猫がいる模様。たまにはお手入れした方がいいかも知れません。
飼い主さんに知って欲しい、愛猫のお尻のケアについて色々調べてみました。
■あなたの愛猫は大丈夫?一度絞って確かめてみましょう。
いわゆる肛門絞り、あなたはやったことがありますか?愛猫がこの分泌液が溜まっているかどうか、一度絞ってみてはいかがでしょうか。
まず、人差し指と親指で、猫の肛門のうの開口部の周りを押さえます。開口部の内部には袋状になった肛門のうがありますから、指でその袋を引っ張り出すイメージで指でつまんで引っ張ってみてください。
何度か繰り返すと、茶色い分泌液がピュッと飛び出します。あらかじめティッシュで押さえておくと安心です。
しかしこの分泌液が全く出ない猫もいますから、出ないからと何度も引っ張るのはやめましょう。
■猫のお尻のお手入れのQ &A「肛門の周りを猫が舐めるのはなぜ?」
猫は舌を使って自分の全身をグルーミングします。この肛門の周りを猫が舐めるという行為もグルーミングの一種。健康な猫ならやっているはず。
もし舐めることで何らかの細菌が体内に入ったとしても、口内で殺菌されるのでそれほど害はないと言います。
むしろ猫がお尻を舐めないなど、日頃のグルーミングをサボるようになった方が心配です。体調がおかしいかも?心配なときは動物病院に相談されると良いでしょう。
■猫のお尻のお手入れのQ &A「肛門のうの周りが汚れているとき、拭いた方がいい?」
よくよく猫のお尻を見てみると、肛門の周りに黒いつぶつぶが付着していることがあります。これはおそらく分泌液が乾燥して付いているのかも。
汚れなどが肛門のうの開口部を塞いでいると、正常な分泌の妨げとなり、肛門のう炎になることも。もしも愛猫が、
・お尻をつけて座るのを嫌がる
・前足で前にズルズルと移動する
・肛門の周りが赤い
・ウンチをするときに痛がる
・尻尾を強く噛んだり舐める
という行為をするときは、肛門のう炎の可能性も考えられます。よく肛門の周りが汚れている場合は拭いて掃除をしてあげて、一度、動物病院で相談されると良いでしょう。
■猫のお尻のお手入れのQ &A「うちの猫はお尻を触らせてくれません」
実は我が家のカイトもお尻を触らせません。いきなり触ろうとすると驚いて嫌がる猫も多いのではないでしょうか。
まずは背中を撫でて猫をリラックスさせ、それからそっとお尻付近を触るなど、少しづつ徐々に慣らして行くと良いでしょう。
猫のお尻が汚れているからと、毎回毎回ティッシュなどで綺麗にする必要はありません。普段は猫が自分でグルーミングするのが基本です。
ただし病気の猫やシニアの猫はグルーミングをしなくなる場合がありますから、愛猫のお尻が汚れていないか、時々チェックしてみることは大切です。
■最後に
いかがですか。猫の肛門絞り。やったことがあったでしょうか。実はこれ、犬の場合も当てはまります。
我が家の保護犬、ぽんずはこの分泌液が溜まりやすく、時々お尻をズリズリ床にこすりつけます。ぎゅっと絞ってあげるとスッキリするらしく、溜まると私の顔にお尻を近づけて催促します。愛猫カイトは溜まりにくい性質らしく、1度しかやったことはありません。
猫のお尻のお手入れは、この分泌液が溜まりやすい猫の場合のみ、定期的にチェックした方がいいかも知れません。
この肛門絞りをする場合、たまに液体の状態でビュッと出る場合があります。手足や洋服にこの分泌液が付着するととっても臭いので、絞るときはよく気をつけてくださいね。
もし自分でできないときは動物病院で絞ってくれます。先生に相談してみると良いでしょう。