玄関を開けた途端、猫が攻撃してきた、という話を聞いたことがあります。普段は温厚な猫でも何かの原因でパニックを起こすことはあります。猫のパニック時はとても危険。大暴れするのはもちろん、オシッコやウンチを撒き散らしたり、近くにいる人を攻撃することも。
猫のパニック、意外なところに原因があります。どんな猫でもなる可能性があるので、飼い主さんは対策を知っておいたほうが安心です。
今回は、猫がパニックを起こしやすい要因と、起こった時の対策法についてご紹介します。
■猫はどんなときパニックになるの?
猫がパニックになるとき。具体的なシュチュエーションをご紹介しましょう。
・おもちゃの紐が絡まる
「愛猫バディが一人で猫じゃらしで遊んでいるとき、じゃらしの紐が体や足に絡まってパニックに。紐を切ってあげようと触ったら嫌がって大暴れし、手に噛みつきました。」
・レジ袋が頭に引っかかった
「スーパーでもらうレジ袋の袋にダッシュするのが大好きなみかん。袋の中に出たり入ったりして遊んでいたところ、レジ袋の取っ手が尻尾に引っかかり、頭が袋から出ない状態に。袋を外そうと全力で部屋中を走り回り、興奮してオシッコをしてしまいました。」
・頭の上に落下物が落ちた
「ぐっすり寝ているミーの上に、ほかの猫がたまたま棚の上にあったおやつを入れた缶を落としてしまいました。
すごい音にびっくりしたのか、寝た状態のまま飛び上がり、ソファーの後ろにダッシュ。しばらくの間出てきませんでした。その後、似たような音を聞くと警戒してビクビクするようになってしまいました。」
・花火大会の大きな音で
「引っ越したマンションは目の前が河川敷。そこで毎年花火大会があり、目前で観覧できるのがそのマンションの売りでした。
しかし初めて花火が上がるドーンという音を聞いた愛猫が大パニック。身を低くして部屋中を走り回り、最後はクローゼットの隅で小さくなって覚える始末。
この音は怖くないよ、と安心させようとおやつを差し出したところ、がぶりと手を噛み付かれてしまいました。」
■猫がパニックになった時の対策法とは
まず猫に素手で触ろうとするのは危険です。なだめよう、抱き上げようとすると、猫は嫌がって暴れたり攻撃するかも知れません。
猫がパニックになった時は、むやみに近づくと猫に嫌われたり嫌がられる原因になります。まずは冷静のその場所から立ち去るのがベター。しばらく時間をおきましょう。
暴れている猫には、頭の上からすっぽりとバスタオルをかぶせてみてください。猫は視界を遮られると体を固くして動きを止める習性があります。
猫の動きが止まったら速やかに絡まったものをほどいてあげましょう。引っ掛かれないように手袋をすると安全です。
■パニックを習慣化させない
猫はとても賢い動物です。嫌なことは決して忘れないというか用心深いため、怖い経験をすると2度としたくないと警戒します。
猫がパニックになった時は1~2日は様子を観察してみましょう。お気に入りの隠れ家から出てこない、食欲が無くなる、長い間毛づくろいをするといった行動がみられたらそっと見守ってあげてください。
猫のパニックは習慣化させないことが大切です。1度目のパニックは不安、恐怖から起こったものですが、2度目のパニックは1度目のパニックの記憶が蘇る「体験」をすることで起こります。
1度目のパニックと似たような経験をすることで、猫がまた大騒ぎすることもあるので、猫のパニックを起こした原因を飼い主さんが理解し、再び同じ経験をしないように対策を立ててあげることが大切です。
■最後に
いかがですか。猫のパニック。特に注意したいのが、「猫のトイレの近くで問題が起こった場合」です。トイレ付近で怖い経験をしてしまうと、猫はその恐怖からトイレを使えなくなってしまうことがあります。
トイレを我慢すると膀胱や腎臓の病気になってしまうことも。そのような場合は、新しいトイレやトイレの場所を移動するといった対策が必要です。猫の気が変わるように新しいトイレやトイレ砂を用意してみるのも良いでしょう。
我が家にもう2年もいる保護犬も、おそらく男性によって怖い経験をしたのでしょう。男性が近づくと脱糞してしまう癖が治りません。不安や恐怖は体の病気よりも治りにくい場合もあります。心因性の病気にならないよう、猫のパニックはきちんと対応してあげてくださいね。