我が家に同居中の「余命3ヶ月」というガンの保護猫。推定年齢16歳のおばあちゃん猫ですが、目が見えなくてもノシノシと部屋中を歩き回り、「ギャオギャオ」とダミ声でご飯をねだります。
野良猫として生きてきたせいか生命力満々。みなぎるエネルギーに我が家の愛猫カイトは若干ひき氣味。
このおばあちゃんは猫エイズを発症しているため、1階と2階でテリトリーを分けて暮らしていますが、大の猫嫌いのカイトは階段に臭いマーキングをしたり、階段の上から「ニャオニャオ」と私を呼びつけて文句を言います。ごめんよ……。
どうやらこの猫同士、あまり仲が良くない様子。そもそも猫同士の相性を見極めるポイントはあるのでしょうか?
今回は、2匹以上の猫と暮らす時に知っておきたい、猫同士の相性を見極めるためのキーワードを調べてみました。
■猫同士の相性のキーワード「性別」
人間関係も年齢で上下の関係がありますが、猫の世界も年齢は重要なキーワードになる模様。猫の同性同士の場合は、去勢、避妊手術をしていないオス同士、メス同士の猫はお互いにライバル視して仲が良くないケースがあるようです。
また、手術をしても「オスらしさ・メスらしさ」の特徴は残るため、多少は傾向が残ってしまうことも。
猫のオスとメスの関係を調べると、「オス猫はメス猫が好き。メス猫はオス猫が嫌い」というケースが多いようです。ただ、子猫の時から一緒に暮らしていたり、大人しくて気が弱いオス猫の場合は、メス猫にとって生殖の対象にならないせいか仲良くなりやすいとか。
猫の世界でも草食男子は人気があるということかも?我が家のカイトは去勢したオス猫7歳。おばあちゃん猫からすると、「鼻もひっかけない存在」のようです。だから堂々と振舞っているのね……。
■猫同士の相性のキーワード「年齢」
猫同士の相性として、「年齢が近い猫」は比較的仲良くなりやすいと言います。特に生まれた時から一緒に暮らす兄弟猫で、早期に去勢、避妊手術をした場合は比較的性別を問わずに仲良く相性が良い場合があるそう。
シニアの猫と子猫と年齢が離れている場合は、後からきた猫が子猫の時は比較的先住猫に受け入れられやすいと言えます。
ただし先住猫が老猫の場合、しつこくまとわりつく子猫が来た環境の変化にストレスを感じてしまうことも。相性は慎重に見極めた方が良さそうです。
我が家の場合は先住猫の方が7歳と後からきた猫の半分程度の若造。相性的にはダメなパターンですが、カイトは性格はやや草食系です。このままうまく行ってくれると良いのですが。
■猫同士の相性のキーワード「血縁」
切っても切れない親子の絆。いつまでも変わらない親子関係は猫の場合にも当てはまるようです。一般的に避妊手術をしていないメス同士は仲が良くないと言いますが、血縁関係がある猫は別です。
母と娘、姉妹などはうまくいくことが多いとか。猫界では血縁のあるメス猫同士がグループになって生活し、協力して子育てをするのが自然。人間もこのパターンが一番子育てしやすいですよね。
これに対し、去勢手術をしていないオス猫同士は血縁関係でもライバルになってしまうよう。子猫のうちは仲良く遊んでいても、成猫になるに従ってうまくいかなくなるケースのあるようです。
しかし猫の血縁関係も、何か原因があると急に不仲になることも。ひどい場合は見知らぬ猫同士のように威嚇することもあるそうです。
猫は関係が悪くなると修復に時間がかかります。親子兄弟なんだから大丈夫だろう、と思っていると喧嘩してしまうことも。一次的にでも居場所を離すなど、対策を立ててあげたほうが安心です。
■最後に
いかがですか。意外に難しい猫同士の相性を見極めるコツ。一番良いのは血縁関係のあるメス猫同士か、一緒に暮らした経験の長い、同じ年齢の猫同士かも。
残念ながら、我が家の場合はどちらにも当てはまりません。しかし最近わかったのですが、
猫同士は「目が合わなければ襲ってこない」ということ。
幸か不幸かおばあちゃん猫は目が見えないため、カイトの存在を感じても怒ったりしません。最近はカイトも諦めたのか、私を噛んだり睨んだりすることも少なくなりました。
まあ時々、私を「座布団」の代わりにして上からしっかり乗っかって寝ることはありますが、概ね仕方ない、と許してくれたのかも。
猫はもともと平和主義。相性が悪い同志でも、縄張りを個別に用意してあげれば一緒に暮らすことは出来るようです。