「うちの猫はゼンゼン懐いてくれない……。」
猫好きさんたちに「猫について悩みがある?」と聞くと、数人が必ずこのような悩みを口にします。触らせてくれない、近寄って来ない、抱っこしようとすると威嚇する。。。
愛猫家にとって、猫は「いてくれるだけで幸せな存在」ですが、やっぱりあのモフモフを堪能したい、という願いは捨てきれないようです。
そもそも猫が懐いてくれない理由。それは大きく分けて2つあります。1つは子猫時代にゼンゼン人間と接触した経験がない場合、もう1つは何か人間に対して嫌な思い出や経験がある場合でしょう。
しかしお互い動物同士、話せばわかる、理解し合えるはず?今回は、私が聞いた、懐かなかった猫の性格が変わった!という飼い主の感動エピソードを3つご紹介します。
■怪我した猫を集中的に看病したら、甘えるようになった!
都内でピアノ教室を開いているAさんは、生徒さんを募集する広告に、「猫嫌いの方、猫アレルギーの方はご遠慮ください」と書き込むほど「猫さま大好き!」な生活を送っています。
保護猫活動にも熱心で、彼女の家には常に複数のニャンコがゴロゴロと暮らしていますが、その中にどうしても懐かない猫がいたとか。
「前世は猫だった」というAさんはなんとかこの猫、リン君と仲良くしようと色々と試みたそうですが、ことごとく失敗。ご飯も彼女がいると食べず、昼寝もキャットウォークの上でするそうです。
「元野良猫だし、虐待された経験もあるみたいだから仕方ないかなあ。」
とAさんは半ば諦めていましたが、ある日この猫が脱走をはかり、ベランダから逃走。しかし家の柵を乗り越える時に首輪が引っかかり、暴れたはずみで落下。運悪く下に不燃ゴミに出そうと思っていた缶詰の空き缶を入れたゴミ箱が。
ツナ缶で後ろ足の肉球をざっくり切ってしまい、血だらけのその猫を慌てて病院へ連れて行ったところ、全治2週間と診断されました。
Aさんはエリザベスカラーをつけたリン君のためにケージで「集中治療室」を作り、自分のベッドの隣に置いて看病したとか。すると至近距離で接するうちに、次第にシャーシャー言わなくなり、気がつくと自分の隣に寝るようになったそうです。
まさに怪我の功名、ですね!
■去勢したらびっくしするほど性格が変わった!
完全室内飼いだし、去勢は必要ないよね、とブリーダーさんからノルウェイ・ジャン・フォレストキャットという猫を迎え入れたイギリス人のKさん。彼が住んでいるのは高層マンションなので、確かに脱走の危険はなさそう。
しかしこの猫、ダーチャ君はとてもワイルドで遊び好き。目玉のついたキャラクターの人形やマスコットをみると興奮して噛みつき、どこかに隠してしまう、留守にすると台所を荒らすなど、やや問題行動が多かったとか。
困ったKさんが獣医さんに相談したところ、やはり去勢をした方が良い、ということで手術をすることに。
去勢して数ヶ月、気がついたらだダーチャ君のイタズラは減り、性格も穏やかになったそうです。
よくオス猫は去勢すると甘えん坊になる、といいますが、やはりホルモンバランスの関係か、避妊去勢すると猫の性格が変わるという話はよく聞きますよね。
■もう1匹迎えたら性格が変わった!
保護猫シェルターで出会ったグレーの猫に一目惚れしたMさん。「この猫はあまり人馴れしていませんよ。」というスタッフの説得にも関わらず引き取ってトライアルすることにしたそうです。
しかしこのニャンコ、Mさんが愛情を注げば注ぐほど、尻込みして警戒する様子。トライアルの1ヶ月がすぎてもMさんに慣れなかったとか。
しかしどうしてもこのグレーの猫と離れたくないMさんはスタッフに相談。その結果、この猫とシェルターで仲良しだったキジトラの猫も一緒に引き取ることに。
結果は大成功!仲間ができて嬉しかったのか、このキジトラが非常に人間大好きな猫だったせいか、グレーの猫の方も徐々にMさんに懐いてくれるようになったそうです。
■最後に
いかがですか。懐かなかった猫の性格が変わるとき。怪我や去勢、または猫の同居など、猫の「環境」が変わるときがポイントかも知れません。
そもそも猫は子猫の時、だいたい生後2ヶ月の間に人と交流した経験がないと人間に懐きにくい、というのが定説です。野良猫として生活をしていたら余計難しいでしょう。
しかし飼い主さんの熱意と、ちょっとしたきっかけで猫の気持ちが変わるのかも。猫の性格に悩んでいる人は、参考にしてくださいね。