以前猫壱の記事でも、猫と地震の記事を紹介したことがありますが、神奈川県厚木市にある神奈川工科大学、工学部機械工学科の矢田直之准教授の20年に渡る「動物達の異常行動による地震予知」研究では、保護猫のミーとカイル姉弟が首に歩数計を付けて1日の行動を計測されています。
今までの結果によると、この2匹の猫の地震予知の的中率は約70%。この数字が正しければ、猫は地震を予知できる、と言っても良いのではないでしょうか。
そもそも猫に限らず、動物には地震を予兆できる才能があると言われています。犬、猫、ネズミ、そして有名なのがナマズですよね。
一説によると、人間の体も地震が予兆できるのにそれに気がついていないとか。動物はどうやって地震を予知しているのでしょうか。
■地震が起こる前の予兆とは
地震予知ができる動物、といえば「ナマズ」です。ナマズと地震の因果関係について本格的に研究したのは、1931年東北大学の畑井新喜司教授の実験でした。
その方法はとても簡単。まずナマズ入りの水槽をテーブルの上に置き、テーブルを指でノックし、その際のナマズの反応を、
・非常に敏感
・敏感
・非常に鈍感
・鈍感
の4段階に分けます。すると「非常に敏感」と「敏感」なときは約80%の確率で数時間以内に体に感じる地震が発生したとか。(水槽の水の動きは外界と繋がった状態で行った場合)
しかし時代が変わり、電化製品が溢れる現代ではこの実験の成功率は低下しました。わかっているのは地震の前には「地電流」が変化するということ。
また、大阪大学の池谷元司教授らの実験で、花崗岩に500トンのプレスで圧力をかけ、潰す実験を行ったところ、実際に破壊する前、岩に歪みが起きて電磁場が発生した段階で、そばにいたネズミ、インコ、うなぎ、蚕らに異常な行動がみられたそうです。
■動物が地震を予兆できる原因とは
地震が起こると地下の断層にズレが生じます。断層がずれる前には電磁場だけでなく、低周波が発生したり、地下水が移動したり、磁場が変化したり、静電気を帯びた粒子が空気中に発生します。
犬の場合は帰巣本能に優れているので、敏感に地場のズレをキャッチして地震を予測するのかもしれません。
猫の場合は全身被毛に覆われていて、静電気に敏感です。空気中に発生した静電気に反応して地震を予測しているとも考えられます。
いかがですか。動物の地震予知。それぞれの動物が、自分の特性を生かして地震を予知しているようです。
そして人間の場合ですが、人間の場合は「気圧」の変化に敏感な特性を持つようです。雨の日は気分がブルー、とか、曇りの日は頭痛がする、という人はいませんか?
自分の体のちょっとした変化に気づけるようになると、もしかしたら人間も地震を予知できるようになるかも知れませんね。