「猫のヒゲを拾うと幸せになる」
最近こんな「猫あるある」をよく耳にします。時々床に落ちている猫のヒゲ。確かに珍しいですよね。猫のヒゲ専用のケースも売っているくらいですから、集めている飼い主さんも多いかも知れません。
そこでちょっと質問です。猫のヒゲの正式名称は、何ていうかご存知ですか?
猫のヒゲは顔の周りにぐるりと生えています。そして生えている部位によって名前も違います。これはねこ検定の上級編でテストに出るかも?猫のことならニャンでも知りたい!という人のために、今回は実は奥が深い猫のヒゲの仕組みについてご紹介します。
■房毛
猫の耳の先端に生えている長い毛を房毛と言います。この毛は超音波をキャッチし、耳を保護する働きがあります。
この房毛があることで、猫はどんな小さな音でも聞き漏らすことがなく狩りができるのです。
■眉上毛
目の上に生えている長いヒゲ、これを眉上毛と言います。このヒゲに何かが触れると猫は反射的に目を閉じます。
猫の目は近くのものが見えづらい傾向があるので、この眉上毛が頭上の障害物から身を守るのに役立っているのです。
■頬骨毛
猫の目の横あたりから1、2本生えているヒゲが頬骨毛です。狭い場所を通る時の横幅を測るのにこの頬骨毛が役に立ちます。
猫は頬骨毛で狭い場所を通れるかどうかを瞬時に計り、しなやかにすり抜けることができるのです。
■上唇毛
猫の唇の横に生えている長いヒゲ。このヒゲの正式名称が上唇毛です。先ほど紹介した拾うと幸せになるというヒゲはこの上唇毛のこと。
上唇毛は左右合わせて平均24本程度生えています。このヒゲが前に伸びたり、頬にぴったりとくっついたりする動きで、猫の気持ちを推測するのに役立ちます。
■下唇毛
猫の顎の下に生えているのがこの下唇毛です。猫の視界に入りにくい、顎の下の障害物をキャッチするのに役に立ちます。
野性時代の猫は、茂みを歩くことが多く、木の枝などが喉に刺さらないように顎の下にヒゲが生えるようになったと考えられています。
■口角毛
拾うと幸せになるとしたら、こちらの口角毛かも知れません。上唇毛の付近に1,2本しか生えない短い毛で、このヒゲがない猫もいます。
顔の横にある障害物をキャッチするためのヒゲだと考えられています。
いかがですか。猫の顔周りに生えているヒゲは全部で6種類。それぞれ名前が付いています。これを全て覚えることができたら、ちょっとした猫の専門家と言えるかも。かなり猫のことが好きな人でも知らないはずです。
大事な相棒である猫。そのヒゲはとても大切です。万が一ヒゲを抜かれたり切らた場合、猫は歩くことも不安定になると言います。
猫のヒゲには絶対にいたずらしないでくださいね。