プニプニの肉球と、全身被毛に覆われてる猫。猫の全身の毛の数って一体どれくらいあるんだろう?毎日ブラッシングしながら、そう考える時があります。
猫は肉球からしか汗をかかない、と言います。体に汗腺がないほど被毛に覆われているのですから、とても暖かいはず。猫は冷え性とは無縁の動物だと思っていませんか?
しかしある実験で、猫の体をサーモグラフィーで測ったところ、被毛に包まれた体よりも、顔周りの方が体温が高いことがわかりました。
もしかして、猫って冷え性なのかも?寒くなると、猫はひたすら暖かいところで過ごそうとします。それって本当に寒さが苦手だからかも。
今回は、猫の体温の不思議と、猫の体温をアップさせる方法について、前編と後編に分けてご紹介します。
■猫の被毛と体温の関係
猫の平均的な体温は人間よりもやや高め。38度程度です。しかし全身が均一に暖かいかというと、そうではないようです。
猫の体をサーモグラフィーで測ったところ、短毛の猫と長毛の猫を比べた場合はやはり長毛の猫の方が暖かいことがわかりました。
猫の体の温度を見ると、一番温度が高く見える部分が顔まわりで、その次は足の部分、そしてお腹周りはそれほど暖かくないことがわかりました。
サーモグラフィーで見た場合、猫は肉球や鼻といった、被毛がなくて汗を掻く部位は温まりにくく、冷えやすいようです。
■猫の体温を簡単にアップする方法

寒くなると、活動量が減って昼寝の時間が多くなる猫。そんな猫が、体温がアップするときは、
「ご飯を食べた後」と「遊んでいるとき」です。
特に猫は遊んでいるときは、いつもは冷たくて温まりにくい肉球や鼻にも体温が上がることがわかっています。
そして、食事や運動をしなくても、猫の体温を簡単にアップする方法があります。
それは、飼い主さんのスキンシップ。寝ている猫の体を、飼い主さんが体をゆっくりと撫でるだけで、人の手の温もりが猫の体にすぐに伝わります。
こすったり強く撫でなくても、数分間優しく撫でてあげるだけでOK。たったそれだけで、サーモグラフィーで見ると、温度が低く、緑色に見えた猫のお腹部分がじんわりと赤い色に変化していました。
いかがですか。猫はもしかするととてもスキンシップが必要な動物なのかも知れません。自分で体温を上げようとするより、飼い主さんのスキンシップやマッサージで心地よくなり、リラックスして体が温まりやすくなるのかも知れません。
湯たんぽやホットカーペットよりも、猫は「人肌」の温度を心地よいと思うのかも?ガンガンに電化製品を使って猫を温めようとせず、膝に乗せて猫の体全体をゆっくりと撫でてあげるだけで、猫の体温は上がります。
猫に一番良い暖房器具は、飼い主さんの膝の上かも知れませんね。