気がつくとじっと見つめる愛猫。視線はバッチリ合ってはいますが、残念ながら猫はあなたの顔はぼんやりとしか見えていないかも。
猫の視力はあまりよくはありません。猫の平均的な視力は0,2~0,3程度だと言われています。猫の目の瞳孔は人の3倍大きくなるため、猫はかなり視力が良いのかと思ってしまいますが、実は色覚も「赤」が認識できません。
猫の目には口ほどにモノを言えるほどの感覚は無いようです。人間と猫の感覚を比較した場合、人間がほとんどの情報を「視覚」から得ているのに対し、猫の場合は耳、つまり「聴覚」から得ていると言われています。
猫の聴覚は人の8倍、犬の2倍も優れているとか。今回は、耳からわかる猫の本当の気持ちを調べてみました。
■猫の耳がしっかりと正面を向いている時
猫の両耳が目線と同じ方向、しっかりと正面を向いている時は、
「聞き耳を立てている」「リラックスしている」「何か気になるものがある」
という時。比較的気持ちは穏やかな場合が多いといいます。猫の耳の先に少し長い毛がありますが、これは「房毛」と呼ばれる毛で「超音波」を集める働きをします。
耳を正面に向けていると、この房毛も前に向くので音をキャッチしやすくなるそうです。
■猫の耳が水平になる時
私はよくこの耳の状態を
「ヒラメ耳」
と呼んでいますが、猫の両耳がピタッと横に伏せられている時は
「恐怖」「危険」「攻撃しないで」
という気持ちを現しているといいます。猫にとって耳は食料である獲物の動きを察知する大切な感覚器官。危険を感じると傷つけられるのを避けるために耳を周りから見えづらい位置に移動しようとするのだとか。
また猫同士の喧嘩でも、この「ヒラメ耳」をしながら体を小さく見せることで、相手よりも弱いから攻撃しないで、というアピールにもなるそうです。
■耳が後ろに反っている時
猫の耳がまるで「ツノ」のように後ろに反っている時は危険です。この場合は
「怒っている」「不機嫌」「やるのかコラ!」
という合図です。飼い主さんにイライラした時、ナデナデするやり方が気に入らない時や猫同士で居場所を争うときなどによくこの状態になります。
この仕草には体をより大きく見せて
「攻撃するぞ!」
というアピールする効果もあります。同時に「シャ~!」と威嚇する場合は飛びかかってくる可能性が大。速やかに猫と目を合わせずにその場を離れましょう。
いかがですか。猫の耳。猫の場合、目は口ほどにモノを言わニャイようです。猫の気持ちを知りたかったら「耳」に注目してください。
猫の耳は180度も回転できるそうです。60~65,000ヘルツの音も聞き取れるとか。お猫様の悪口は決して言わないようにしたいですね。