「にゃー」言わずと知れた日本猫のなき声だ。
お隣の韓国では『ヤオーン』、中国では『ミヤオ』、イギリス・フランス・スペインでは『ミュウ』・・・
どうやら、猫の共通語は『ミャウーン』あたりでおさまりそう・・・。
ところが、日本のとある地域に特殊言語を発する猫村がある。
そこでは、一頭たりとも「みゃー」とはなかない。
猫界の異文化村、何を隠そう我が家です。
白猫のしろみちゃんは、「ウッ、キウゥー」、黒猫のクロードは「ナォオーン」、事故で右脚のないためお君は「ゴォ、ヒィ―ン」・・・
ためお君に至ってはロバ以外の何物でもない。
今いる猫ばかりではなく、我が家の猫歴史を紐解けば、ブルーの瞳が美しいヒマラヤンの故アミは「ン、ギブゥ!」とないていた。
他にはないそのなき声、思い出すと目が潤む・・・。
あるときネットを検索すると「猫のなき声事典」を発見。
そこには「あ」から「ん」まで色々ななき方が紹介されていた。
「ん」からなく猫なんてうちのアミだけかと思っていたのに「ン●●●」なんてなく猫もいた。
他にも「ぉわん」とか「あいやいやい」など、ユニークななき声が沢山だ。
一緒に暮らす人にはこんなふうに聞こえるのだろう。思わず顔がほころんでしまう。
結局、猫のなき声というのは飼い主との関係で決まるのかもしれない。
我が家のモモちゃんは、近所の公園でご飯をあげていたノラ猫だ。
不妊手術をして、リリース(元の場所に戻す)予定だったが、訳あって我が家で保護することに。
里親を探すにも心を閉ざして一言も発しない。
外ではあんなにお喋りだったのに・・・
ご飯も私が見ている前では食べようとしない。
ずっと遠くを見つめたまま・・・
人間不信になったのだろうか・・・
そこに、登場するのは「引きこもり猫リハビリ看護師・がんじろう」。
ケージの隅で暗く沈んだモモちゃんにがんじろうが近づくと、すると「ぎにゃにゃにゃーーーーぁん!」とかすれ声だがモモちゃんがないた!
それからは、ご飯の時は、ハスキーボイスで催促するようになった。
そして数か月後、なんとモモちゃんは人の言葉を喋るようになった!
「ご・はーん」・・・確かにそう聞こえる。
私は確信する!え、あなたの猫もそう?
ところで、リハビリ看護師がんじろうは、どうなくかのかというと・・・「にゃー」。
すこぶるオーソドックスななき方。
どんな猫の心も開くセラピストがんじろうは、異文化猫村で通訳も兼ねている。