猫を愛する皆様のために、ワタクシ、「猫」情報の収集が毎日の日課。本日も神保町のにゃんこ堂で猫の本をチェックしてきました♪
写真家南幅俊輔氏のワル猫写真展の写真を眺めながら、新しい猫本をチェック。本日の戦利品は
「猫づくし日本史・武光誠」と「猫と田中・田中裕二」そして「an・anのにゃんこ・LOVE」の3冊。さて、どれを先に読もうかしら…。
まず1冊目。これは面白い!と思ったのは「猫づくし日本史・武光誠」です。猫の歴史について、ここまで詳しく調べた本はおそらくこの本が初めてでは?
今回は、猫のことならニャンでも知りたい!という方のために、【猫の歴史】にまつわる面白いトリビアをご紹介します。
■日本の猫の最初の記録とは
猫の歴史を調べる上で、一番最初に日本の猫として文書に記載が残っている最古のものは、平安時代初期の弘仁13年(822年)薬師寺の僧景戒がまとめた「日本霊異記」という物語の中の「ノネコ」に関する不思議な物語だそうです。
その内容はある男性が病死した3日後に生き返った体験談としての話。次のように語られています。
「あの世で死んだ父に会ったが、父は生前の悪業によって獣にされていた。彼は、今年の元旦に猫になってお前の家に行き、先祖を供養するための供物を食べた、と私に語った。」
この体験をした男性は生還した後に亡き父の罪を償うために仏像を作って写経をしたそうです。
日本の歴史史上「最初の猫の話」がこんな不思議話だったなんて、ミステリアスな猫にぴったりですね~。
■日本最古の猫の名前は?
現代の社会でも猫を溺愛する人は多いと思いますが、日本は古来から猫好きの民族だったようです。
「日本最古の猫の名前」が出て来る文献とは、あの有名な「枕草子」。一条天皇の皇后である藤原定子に使えた女流作家、清少納言の随筆でした。
枕草子によると、一条天皇は大・大・大の猫好きだったよう。清少納言曰く、
「天皇のお側に飼われている御猫は従五位下の位を授けられていて、『命婦の御許』と名付けられ、天皇の寵愛を一身に受けている。」
と書かれています。この『命婦の御許』が子猫を産んだ時、一条天皇は「産養」という貴族の子供の誕生を祝う儀式と同じものを開いたそうです。
大臣によってこの子猫の誕生の儀式が執り行われ、身分の高い馬の命婦という女官が「子猫のための乳母」として任命されたとか。ものすごい溺愛ぶりですよね。
いかがですか。猫好きなら知っておくと楽しい「猫の初めて」「猫の最初」がわかるトリビアでした。
この本の著者、武光誠氏は、なんと東京大学卒業の明治学院大学教授。日本史から世界史まで幅広い歴史関係の執筆、研究をされている人物です。
この本には古代から現代までの猫についてのトリビアが満載でした。興味がある方、ぜひ読んでみてくださいね。