本来は食べ物でもなんでもないビニールや繊維などを食べてしまう【異食症】。
前編でははっきりとはわかっていないといわれている【異食症】のいくつかの原因をご紹介しました。
本当に様々なことに起因していると思われる【異食症】ですが、治療法や具体的な対処法などはあるのでしょうか?
後編では治療法や対処法をご紹介します。
◆治療法
【異食症】に関しては具体的な治療法はまだありません。
医学的なはっきりとした原因がわかっていないから当然といえば当然なのかもしれませんね。
薬での治療も一応はあるようなのですが、我が家の猫の主治医に聞いたところ『薬が効いたって話を聞いたことがない』といっていました。
もちろん、獣医によりけり見解は違うと思いますが…。
治療法が確立されていないからこそ『なぜうちの猫は異食をするのか』を考えて、原因だと思われる事柄に対処していくしか治療法はないようです。
◆対処法
異食症に対する対処法は本当に『原因だと思われること』により違います。
前編でも軽く触れましたが、ストレスが原因であればストレスを取り除く、餌が原因であれば餌を変えてあげる…。など異食症の原因だと考えられるものを排除していくことしかできません。
何が原因かわからない場合はもう一度猫との生活を見直すことも大切です。
ストレスになるようなものはないか調べたり、餌の成分を調べたり、愛情不足を示す行動は起こしていないかもよく観察しましょう。
もし、それでも原因がわからないのであれば遺伝的な要因や未だに謎の要因が原因で異食を繰り返している可能性があります。
その場合、徹底的に異食してしまうものを隠すしか対処法はありません。
異食症は大体なにか一つのものに固執して食べていることが多いと言われているので、猫が好んで食べる異物のみ猫が触れないところに隠してしまいましょう。
ウールサッキングなどの布製品を食べてしまう場合にはすべて隠すのは難しいかもしれません。
しかし、必要最低限の布製品以外は猫がさわれない場所にしまうように心がけ、猫が食べようとしたらしっかりと注意するようにしましょう。
布製品の異食は吐けないことやお腹に残る場合、腸や内蔵に糸が絡まるケースも少なくないため本当に危険です。
猫の命を守るため、ちょっと面倒で大変かもしれませんが徹底してくださいね!
また、ある程度症状が緩和するまでは猫が一匹でお留守番する際にはケージにいれておくと留守番中に異食をしてしまうことを予防もできますよ。
いかがでしたか?
異食症の猫は意外に多いのですが、吐いたりうんちと一緒に異物が出ることも多いため軽視している飼い主さんも稀にいらっしゃいます。
しかし、もし異物がでなかったら?
もし内蔵に癒着してしまったら?
大切な猫の命は脅かされることになります。
確立した異食症を治す治療法がないからこそ、飼い主さんが気をつけて守ってあげなければ異食症で命を落とすことだってあるかもしれません。
少し大変かもしれませんが、猫のために異食症ときちんと向き合い、猫のために対策をとっていきましょう。