猫のキモチはシッポでわかる?
猫はおすましが得意です。犬のように呼んでも来ないし、媚も売らずご機嫌をうかがうこともしません。
ひたすらマイペースなのです。そのため感情表現が乏しくてつまらないと感じる人もいるかもしれませんね。
でも、そんな猫の本音がはっきり分かる部分が実はあります。
それは、しっぽです。
どんなにポーカーフェイスを装っても、しっぽだけは嘘偽らず、猫の感情を素直に表すバロメーターなのです。
猫のしっぽはそれ自体が別の生き物のように良く動きまるで、何か信号を送っているかのようです。
クエスチョンマーク(?)の由来が猫のしっぽという説もあるほどしっぽには、不思議がいっぱい詰まっているのです。
アビーちゃんのしっぽ(まさに?マーク)
シッター先でも出迎えにきた猫のしっぽで、その子の心境は一目瞭然です。ピンと立っていたら、上機嫌な証拠。
立てたしっぽを優雅に揺らし、リビングまで先導するその姿はまるで「さぁ、こちらへどうぞ」と言ってるようです。
猫がしっぽを動かすのは、何か感情が動き出すからです。嬉しい時のしっぽはゆったり動きます。
逆に不安で怖い時は、しっぽが股の内側に入ってしまいお腹にぴったりくっつけています。
ピクピク動き始めたら、見慣れないものを見つけ好奇心が高まってきたのかも。落ち着かなくて嫌な気分の時は、パタパタと早く動きます。
更にしきりにしっぽで脇腹を叩き始めたら、イライラして爆発前!猫パンチを食らう前に退散した方がよさそうです。
猫をなでていて、突然ガブリとやられたことはないでしょうか?気をつけてしっぽを見ていれば、そのサインに気付くはずです。
ルコラちゃんのしっぽ(さぁ、こちらへどうぞ!)
カイザーくんのしっぽ(自慢げにユサユサ)
うちの猫シロミちゃんのしっぽ(お尻をポンとたたくとふわりと揺れる)
しっぽに隠された猫の本心
さて、それでは何故に猫は感情の起伏をしっぽで表わすようになったでしょうか。そのルーツは子猫時代にありそうです。
生まれて間もない仔猫は、しっぽを精一杯立てて母親に近寄っていきます。
ひとりでウンチもオシッコもできないので、しっぽを立てることで、肛門を舐めてもらい、刺激で排泄をするのです。
生後30日くらいまで続き、仔猫はその後も母猫に対して服従と尊敬の気持ちを込めて、近寄るときはしっぽをピンと立たせます。
しっぽを動かすのは、仔猫にとっての基本の感情表現であり、コミュニケーションの手段なのです。
仔猫の時は、垂直に立てるだけのしっぽも成長して感受性が豊かになと、ピクピク動かしたり、左右に揺らしたり様々な感情を表現できるようになります。
母猫替わりのあなたに見せるしっぽは、なきごえ以上にお喋りかもしれませんね。
どれだけ、すました猫も、飼い主さんのそばに寄って来るときに、しっぽを立てていたら「あなたを尊敬してます」というキモチの表れなんです。
でもなかには、めったにしっぽを立てない猫もいて、これはかなりプライドの高い性格のようです。
もしくはちっともあなたを尊敬していないのかもしれませんね。しっぽを立ててくれる日が来るまでは、気長に待ちましょう。
そして、どんなに短く、曲がっているしっぽでも饒舌さは変わりません。
回したり、振ったり、震わせたリしながら、大好きなあなたに一生懸命話しかけているのです。
時には、猫同士の挨拶にもしっぽが使われることがあります。仲良しの猫観察していると、お互いのしっぽをすり合わせたり、からめたりしています。
人が握手をするように猫同士もしっぽを使って、コミュニケーションを取っているようです。
我が家のミクシーとムネシロウ(まるで肩を組んでいるようなしっぽ)
ぐっすり寝ている愛猫の名前を呼ぶと、ピクピクとしっぽの先だけ動かすのは、大好きなあなたに名前を呼ばれ、眠さと嬉しさの狭間でまどろんでいるからかもしれません。
どんな小さな感情も素直に代弁してくれるしっぽ。
それは、嘘をつけない猫の本心なのかもしれませんね。
猫のキモチを知りたかったら、さぁあなたの猫をよぉく観察して、しっぽ読心術を身につけましょう。