「猫のおやつ代の方が俺のおやつよりも高い」
我が家の息子が時々不満げに言う言葉。
「猫のくせに人間よりも贅沢じゃない?」
と呟く娘。
君たち、何か勘違いしていませんか?
自分が「人間」だと言うだけで、なぜ猫を見下す発言をするのでしょうか?どうして
「人間の方が猫よりも偉い」
と信じ込んでいるのか、私にはさっぱりわかりません。
聴覚も嗅覚も瞬発力も猫の方が人よりも優れています。AKBも敵わないほど、どの猫も人をメロメロにするしなやかで可愛い姿かたち。人間をうまく利用してご飯を食べさせてもらい、トイレを掃除させる賢さ。
この世でこれだけ人間を「下僕扱い」できる動物は猫だけです。猫は絶対に自分を「神様」だと思っているはず。だって何もしないのに、喜んで自分の世話をする人間が後を絶たないのですから、それぐらいは思って当然でしょう。
子供達には理解してもらえませんが、私は猫の方が人間よりもずっと賢く、幸せな動物だと思っています。
その理由を3つご紹介しましょう。
■高度な進化、贅沢な暮らしを望まない
人間は火を使うことで文明を築き上げ、高度な社会制度を作って地球上で繁栄してきましたが、猫から見たら、
「なんでそんなことやってんの?」
と不思議に思うことでしょう。
古代の猫の先祖、ミアキスの時代から、猫の姿形や能力は、現代までそれほど変化はしていません。
人間に改良されて新しい猫の品種は増えましたが、基本的な猫の生活は今も昔も同じ。生き物の基本は「食べて繁殖して寝る」の繰り返しです。
このこと以外ははっきり言って要らないかも。テレビ・スマホ、学歴や名声、高価な洋服など、猫は何一欲しがりません。
いつも持ち物は「自分」だけ。所有せず、溜め込まない。確かに3食昼寝付きの生活ができれば他に必要なものはありませんよね。
■他者と争わない
自由気ままな猫が唯一気をつけていること。それは「他の猫と争わない」と言うこと。
自分のお気に入りの場所に他の猫がいたら、姿を隠して場所が空くのを待つ。縄張りに自分の匂いをつけて自分よりも強い猫とかち合わないようにする。
猫は他者を羨んだり、反対に自己顕示欲をかざしたりしません。お互いに心地よく暮らす。波風の立てない暮らしを好む平和主義なのです。
■嫌なことはやらない
猫の知能は人間の子供の1~3歳程度はあるのでは?と言われています。犬のように「お手」や「お座り」を覚えるのは朝飯前のはず。
なぜ猫は犬のようにしつけられないのか?それは猫が
「やりたくない」
と思っているから。他人に媚びてまで愛されようとはしない潔さ。(ご飯をもらいたい時の絶妙な可愛さのテクニックは凄いですが)
猫は本当にマイペース。「嫌なことはしない」という猫の性格に憧れるのは人間の方ですよね。
いかがですか。素晴らしい身体能力に加えて、「贅沢な暮らしは必要ない」「他者と争わない」
「嫌なことはやらない」と言う猫のライフスタイル。
まさに人間が「理想」だと思う暮らしを昔からずっと継続させてきた猫という生き物。今も昔も、人間よりも猫の方が1枚も2枚も上手なのではないでしょうか。