我が家の近所には猫を毎日散歩させている人がいます。犬同様にハーネスをつけて、道の端っこをゆっくりと歩く黒猫。飼い主もそのあとをゆっくりと付いていきます。
犬の散歩に比べたら、かなりスローなテンポです。しかしまあ、あまりに上手に散歩をさせているので、結構猫仲間では話題に。
「でもあの奥さん、最初の頃はよく猫に逃げられてたわよー。」
と教えてくれたのは近所の地域猫おばさん。そういえば、よく「黒い猫探しています」という張り紙を見たような…。
猫のお散歩。私も挑戦したい!と思ってはいます。しかし!病院へ連れて行くだけでアリエナイ声で鳴くビビリのカイト。時々間違って脱走しても、ものの5分で帰って来る臆病者ですから、わざわざ散歩は必要ないかも。
ある調査によれば、猫を散歩させていない飼い主さんは全体の約7割。71,4%でした。でも3人に1人は猫を散歩させているようですね。
猫に散歩、あなたはさせていますか?させたいと思いますか?猫に散歩は必要なのでしょうか。
■猫は真っ直ぐに歩くのが苦手
猫は犬のように道をまっすぐ突き進むのが苦手だと言います。さっと横の茂みに隠れたり、いきなり車のボンネットに飛び乗ったり。犬に比べてまさに予測不能な行動をするのが猫の性質。
飼い主は猫の散歩をさせるときはかなり神経を使うでしょう。そして万が一、散歩の途中でハーネスが外れてしまったら、猫は犬のように「先に家に帰ってるね~♫」という行動はしてくれそうもありません(泣)
猫の散歩、これは飼い主にとってもかなりハイリスクな行動です。
■猫は自分の縄張りから出たくない動物
ある獣医の先生によると、猫は本来自分の縄張りを単独で見回る動物です。縄張りではない未知の世界を歩くことは猫にとっても大冒険。恐怖すら感じると言います。
普段完全室内飼いで暮らしている猫なら、部屋の中が自分の縄張り。完璧で安全な空間です。わざわざ外に出なくてもストレスを感じることはないでしょう。
しかし一度外で暮らしたことがある猫は例外です。私は近所の地域猫を何度も室内猫にしようとしましたが、ことごとく失敗。外で暮らした経験がある猫は、完全室内飼いの暮らしはおそらく苦痛なのかも知れませんね。
いかがですか。ベランダから、窓辺から外を見つめる愛猫。なんだか外に出してあげないと悪いかも。。。と飼い主はその姿に罪悪感を覚える人もいるかも知れません。
しかし当の猫は「なんとも思っていない」といいます。猫に必要なのは「安心できる縄張り」です。外に出さなくても、飼い主が猫じゃらしなどで遊んであげて「退屈」を感じさせなければ、案外猫は満足するのではないでしょうか。