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純血種猫を飼う前に★猫ブームの裏で広がる遺伝性疾患を持つ猫の繁殖



空前の猫ブーム。しかし本当の猫好きはこの現象に顔をしかめているかも知れません。



「猫ブームなんか、早く終わればいいのに!」



と怒りを吐き出す人もいます。それは一体なぜでしょうか?2015年の10月の時点で猫の全国飼育数は9,874千頭。その中の3割弱は純血種の猫だと言われています。



ペットショップで販売される、垂れ耳が可愛いスコティッシュフォールド。神秘的なアビシニアンやソマリ。そしてモンプチといえばペルシャ猫。



美しく高価な純血種の猫達。私も縁があれば是非飼ってみたいです。猫ブームのお陰で、現在は犬よりも猫の数を多く置いているペットショップも急増。今、日本の猫の繁殖業者はバブル状態だと言われています。



しかし!この純血種の猫を飼いたい、または飼っている方には、是非知って欲しい情報があるのです。



 

☆純血種の猫に広がる遺伝性疾患






出典



純血種の猫の中で、特定の猫種が持っている「遺伝性疾患」があります。繁殖させるべきではないとされる猫種もいます。



しかし日本のブリーダーは何の知識、資格がなくても誰でも簡単になれてしまうため、現在、この遺伝性疾患を抱えて生まれて来る不幸な猫が増えているのではと危惧されているのです。



 

☆赤血球ピルビン酸キナーゼ(PK)欠損症の猫が増加している




鹿児島大学の大和修教授の研究により、2016年10月現在、この「赤血球ピルビン酸キナーゼ(PK)欠損症」の純血種の猫が国内で増加していることがわかりました。



この病気は、生後2~3ヶ月で貧血を発症するのが特徴です。病気の進行が進むと猫はあまり動かなくなったり、食欲が低下したりします。現在、この病気に対する有効な治療法は見つかっておらず、発症した猫の多くが4歳程度で死んでしまいます。



大和教授によれば、アビシニアン、ソマリに多く見られる病気ですが、この原因遺伝子を持っていても発症しない「キャリア」の割合はソマリで41,7%、アビシニアンで37.1%にのぼったそうです。しかしそれでも飼い方には注意が必要です。



 

☆ペルシャに多い多発性嚢胞腎






出典



腎臓に穴が開いてしまう病気、「多発性嚢胞腎」。多くは4歳以上で発症し、人工透析か腎臓移植するしかないケースの多い難病です。



岩手大学の佐藤れえ子教授によると、この「多発性嚢胞腎」はもともとペルシャが有病率67%と高かったのですが、最近ではアメリカンショートヘア(42%)、スコティッシュフォールド(48%)と症例が確認されています。



 

☆可愛い垂れ耳も遺伝性疾患の一つ








可愛い垂れ耳のスコティッシュフォールド。しかしこの耳は実は遺伝性疾患の一つだと知っていましたか?この猫は「骨軟骨形成不全症」という「多発性嚢胞腎」同様、優性遺伝する疾患です。



足首に骨瘤ができてしまい、完治は困難とされる「骨軟骨形成不全症」。そのために高価なスコティッシュフォールドを捨ててしまう「野良スコ」が増えています。



純血種の猫の飼い主さんに、ぜひ聞いて欲しい講演会があります。11月23日、東京の神保町の東京堂ホールで開催する猫壱主催のセミナーです。







矢崎先生はこの純血種の猫にとても詳しい獣医師です。



「雑種の猫も純血種の猫も等しく最高の医療を提供する」



ことを掲げる東京猫医療センターの獣医師でもあり、院長の服部幸先生、副院長の藤倉奈美先生もセミナーで無料相談会を行ってくれます。



11月23日のこのセミナー、是非沢山の猫を愛する皆さんに聞いて頂きたいと思っています。



どうぞ宜しくお願いいたします。



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