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【悲報】太っていると「精子の質」が落ちると判明!


男性の「太りすぎ」は禁物なようです。

中国・中山大学(SYSU)は最近、「男性の精液の質」と「ボディマス指数(BMI)」との関係を調べた研究結果を報告。

それによると、BMI30以上の肥満男性は正常なBMI値の男性と比べて、精子の数が少なかったり、運動性が低かったりと、精液の質が顕著に落ちていることが判明したのです。

男性は太りすぎると、子宝に恵まれにくくなるかもしれません。

研究の詳細は2024年7月13日付けで医学雑誌『International Journal of Obesity』に掲載されています。

目次

  • 「精液の質が落ちてる」ってどんな状態?
  • 肥満男性ほど精子の質が明らかに低かった!

「精液の質が落ちてる」ってどんな状態?

この研究の背景として、男性の精液の質が世界的に低下傾向にあることが問題視されていました。

過去50年間で精子の質が顕著に落ちており、その劣化速度は2000年以降でさらに加速していると指摘されています。

しかし「精液の質が落ちている」と口で言うのは簡単ですが、具体的にどのような状態を指すのでしょうか?

それには次のようないくつかのポイントが挙げられます。

精子の数の減少

・正常な精子の数は1mlあたり約1500〜1600万個以上ですが、これを下回ると「精子濃度が低い」とされます。

精子の運動能力の低下

・正常な精子には前方にすばやく泳ぐ能力がありますが、この運動性が低下すると、精子が卵子に到達するのを妨げます。

精子の形の異常

・正常な精子は「頭部・中片部・尾部」と各部位の特定の形状を持っていますが、これらの形に異常があると、受精能力が落ちます。

精液量の減少

・1回あたりの正常な射精量は1.4ml以上ですが、これを下回ると精液量が少なく、受精能力が落ちます。

精子の数が少なかったり、形が異常だと受精能力が落ちる
精子の数が少なかったり、形が異常だと受精能力が落ちる / Credit: canva/ナゾロジー編集部

こうした異常はどれも「受精能力を低下させて、妊娠確率を下げる」という結果につながるものです。

現在、世界の男女カップルの約15%が不妊に悩んでいますが、その症例の50%以上が男性側の「精液の質の低下」に要因があるとされています。

このまま世界中の男性の精液の質が落ち続けると、新たに生まれてくる子供の数が激減し、ゆくゆくは「人類の絶滅」という最悪のシナリオが待ち受けているかもしれません。

この現状を受けて、専門家たちは精液の質が落ちている原因の特定を急いでいます。

その原因としては今のところ、喫煙やストレスの増加、環境汚染、食品に含まれる化学物質の摂取量の増加などが挙げられていますが、はっきりこれと特定はされていません。

その一方で近年の研究では、「肥満」との強い関連性が指摘され始めています。

そこで研究チームは今回、男性の肥満度に注目し、BMIと精液の質との関連性を新たに調べてみました。

肥満男性ほど精子の質が明らかに低かった!

ボディマス指数(BMI)は、身長と体重の関係から算出する「ヒトの肥満度」を示す値です。

世界的な基準でいうと、16〜18.5が低体重、18.5〜25が普通体重、25〜29.9が過体重、30以上が肥満となっています。

(日本だとBMI25以上は肥満に分類されています)

今回の研究もこの世界的な基準に合わせたものです。

チームはBMIと精液の質の関連性を調べた先行研究50件を集めて、総合的なメタ分析を行いました。

ここでは26〜44歳の成人男性7万1337名の大規模データが対象となっています。

世界的なBMIの基準値(左から普通体重、過体重、肥満)
世界的なBMIの基準値(左から普通体重、過体重、肥満) / Credit: ja.wikipedia

また精液の質については、精液量、精子濃度、運動能力、形状などの項目を調べています。

そしてデータ分析の結果、過体重および肥満は「精液の質の低下」と有意に関連していることがわかりました。

特にその影響は肥満男性で顕著であり、正常なBMI値の男性と比べて、精液量や精子濃度、精子の運動能力が大幅に低く、形に異常が見られる確率も高くなっていたのです。

過体重の男性でも精液量と運動能力の低下が見られましたが、肥満男性よりは影響が少なく、他の項目についても有意な異常は見られませんでした。

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Credit: canva/ナゾロジー編集部

今回の研究はBMI値と精液の質との相関関係を示したものであり、肥満だと精液の質が落ちるメカニズムまでは明らかにされていません。

しかしこれまでの研究で、過剰な脂肪組織から放出される毒素、太りすぎによるホルモンバランスの乱れ、体温上昇による精子の質の低下などが主な要因として挙げられています。

研究者は「私たちの研究結果は精液の質の低下を予防し、男性の受精能力を改善するには標準体重を維持することが重要であることを強調している」と述べました。

加えて、ここに喫煙やストレス、運動不足、睡眠不足といった他の要因が絡んでいる可能性も大いにあります。

その点については今後のさらなる研究が必要ですが、将来的に子供を授かることを望んでいる男性は「太りすぎ」に注意して損はないでしょう。

全ての画像を見る

参考文献

Scientists Discover a Concerning Link Between Semen Quality And Obesity
https://www.sciencealert.com/scientists-discover-a-concerning-link-between-semen-quality-and-obesity

Does being obese or overweight reduce semen quality?
https://www.news-medical.net/news/20240716/Does-being-obese-or-overweight-reduce-semen-quality.aspx

元論文

Association between body mass index and semen quality: a systematic review and meta-analysis
https://doi.org/10.1038/s41366-024-01580-w

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。

編集者

ナゾロジー 編集部

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